集中力を高め、インスピレーションを与える「ムドラ」っていったい何?
ギャン・ムドラ
チン・ムドラとしても知られるこのムドラは、人間の意識の統一性を象徴し、集中力を高めたり、動揺した心を鎮めたり、記憶力を向上させたり、直観を鋭くしたりすると言われている。そして何よりも、このムドラは、人生における状況はすべて、日々の成長や癒しのためにあるのだと、自己を信じる気持ちに立ち返らせてくれる。
プラクティス
椅子、クッション、マットの上などに座る。手のひらを上に向けて膝の上に置く。腕をまっすぐに伸ばす。個人を表す人差し指で至高の意識を表す親指に触れる。深いウジャイ呼吸を数回行い、静かに30秒ほど座る。
ダーマチャクラ・ムドラ
「ダーマの輪」と訳されるダーマチャクラ・ムドラは、自分の中の真実を語ること、心からの奉仕を象徴する。このムドラは、心の奥底で感じる、創造し、教え、癒し、助けたいという気持ちと自分を結びつけるものだ。バッダコナーサナ(合せきのポーズ)か、その他の座位のポーズをとり、人生のどの部分にエネルギーを注ぎたいのかを考えてみよう。「次のステップは何だろう?」「どのように役に立てるだろう?」と問いかけながら座ろう。
プラクティス
左右の手の親指の先を人差し指の先につける。左の手のひらを前へ、右の手のひらを胸の方に向けて胸の高さに持って行く。右手の中指の先と左手の親指・人差し指の先を軽く触れ合わせる。
アバヤ・ムドラ
アバヤは、恐れのない、という意味だ。このムドラは、庇護と勇気を表すしぐさで、本物のヨガの戦士は、攻撃ではなく、友愛を与えるものだと気づかせてくれる。ヴィーラバッドラーサナⅡ(戦士のポーズⅡ)をとり、このムドラを剣を捨てる手段として実践するといい。ランジに曲げた脚側の手をアバヤ・ムドラにして上げ、もう一方の手は後ろ脚の太腿に置こう。瞑想をするときには、ヴィーラーサナ(英雄のポーズ)で座りながら、両手ともアバヤ・ムドラにするといい。恐れず、慈しみのある行為を通して、人生でどんな人やものと戦おうとしているのかを考えてみよう。
プラクティス
肘を柔らかく、手のひらを前へ向けて右手を肩の高さに上げる。
ヴァジュラプラダーマ・ムドラ
「落雷」という意味を持つヴィジュラは、ヨガでは強い力で集められたエネルギーの表れだと考えられている。仏教では、落雷は疑いに抗するための究極の武器を表す。ヴァジュラプラダーマ・ムドラは、揺るぎない自信を象徴し、これを実践すると、自己の持つパワーと、より大きなものを信じる心の両方に気づく。このムドラを実践して、自己への懐疑心や不信感、行く手を阻むものに出会ったときの絶望感を手放そう。
プラクティス
指をクロスして親指を大きく開き、手を胸の中心に置く。手の下で呼吸の微細な動きを感じる。
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