深呼吸しても空気が入っていかない感覚…【息苦しさの原因は巻き肩のせい!?】呼吸が快適になる陰ヨガ
深呼吸しても気持ちよさを感じられなかったり、息苦しい感じがあったりする人は、もしかしたら「巻き肩」が原因かもしれません。巻き肩は呼吸がスムーズに入っていかないだけでなく、身体が強張ってしまうことも。時間をかけて深い筋肉の層や関節の詰まりやこわばりを解消する陰ヨガで、呼吸の心地よさ味わいましょう。
気持ちのいい深呼吸、できていますか?
呼吸には、安静時呼吸と努力性呼吸があります。
安静時呼吸は、その名の通り、身体を安静にしているときに行われる自然な呼吸。吸うときには横隔膜と外肋間筋が動き、吐くときには肺の弾性によって行われています。
一方、努力性呼吸は、スポーツなどの運動時や、緊張状態やストレスを感じているときに行う呼吸。吸うときには肋骨や背中や首肩まわり、胸の筋肉、といった姿勢を保持する筋肉がはたらいて、吐くときには肋骨やお腹の筋肉がはたらきます。これらの呼吸に関わる筋肉を呼吸筋と言います。
深呼吸がもたらす効果
・自律神経のバランスが整う
・幸せホルモンと言われるセロトニンが分泌されて身体がリラックスする
・内臓がマッサージされる
・血液循環が良くなる など
巻き肩が浅い呼吸の原因に
運動不足や長時間のデスクワーク、ストレスや緊張状態が続くと、姿勢が悪く巻き肩になり、呼吸が深まりにくい状態になります。
呼吸(特に吸う息)に関わる重要な筋肉の中には、胸の前側にある大胸筋、小胸筋があります。巻き肩になると、これらの筋肉が硬く縮こまり、腕や肩甲骨が前に引っ張られ、左右の肩が前方内側に入り込んでしまいます。さらに、巻き肩になると、本来なら耳の直線上にあるはずの肩が耳よりも前方に出てしまいます。肩から胸にかけての筋肉が縮こまってしまい、胸のまわりに呼吸がスムーズに入りにくくなってしまいます。
大胸筋と小胸筋をゆるめよう
大胸筋は、鎖骨と胸骨から始まり、腕の骨についている筋肉。小胸筋は大胸筋の奥にあり、肋骨から始まって肩甲骨の前側の骨についている筋肉です。これら2つの筋肉を同時にほぐすには、肩の前側を意識しながらゆるめることがポイントです。
また胸の筋肉に柔軟な動きができると、肩甲骨が下がり、自然に姿勢も美しくなります。肺や肋骨への締め付けが緩和されて、寝ているときの呼吸も柔らかくなり、安眠効果も期待できます。
深い呼吸を手に入れるための「陰ヨガ」
やり方
陰ヨガは、一つのポーズを数分間時間をかけて、身体の深いところにある筋肉や、筋膜、関節まわりの詰まりを解消する穏やかなヨガです。呼吸が浅くなる原因の一つである巻き肩を改善して、姿勢美人になれる効果も。スムーズな呼吸が巡る身体に整えてる陰ヨガストレッチをご紹介します。
①安定した姿勢で座り、両腕を背中の後ろにまわし、両ひじの腕や手首をつかんで、胸のまわりと肩の前側を心地よく広げます。
②肩の前側を広げたら、ゆっくりと頭を左側に傾けて右の首筋を伸ばします。
③数呼吸おきに、あごを上に引き上げて首の前側を伸ばしましょう。同様にあごを下に傾けて首の後側も伸ばしましょう。
④ゆっくりと顔を正面に戻して両手をほどき、数呼吸行います。
⑤両腕を背中にまわし、親指同士をクロスして優しく肩甲骨を引き寄せながら胸を開きます。広がったスペースに呼吸が入っていく感覚をじっくりと味わいます。
AUTHOR
高西由貴子
内臓ケアサロンMaitriesセラピスト 陰ヨガを通じて出会った中医学の学びを続けながら、都内を中心にサロンオーナー、ヨガインストラクター、セルフケア講座のセミナー講師と多岐に渡って活動。2020年、より一人一人の心と身体をサポートしたいという想いを元にボディケアサロンMaitriesをオープン。心と身体両面から、女性の美と健康のサポートをしている。
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