顔はもちろん、口や目、デリケートゾーンまで|乾燥トラブルから身体を守るためにできること

 顔はもちろん、口や目、デリケートゾーンまで|乾燥トラブルから身体を守るためにできること
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仁平美香
仁平美香
2023-11-14

乾燥を放っておくと肌のたるみやシワが多くなっていくだけでなく、口臭や虫歯の原因になったり、鼻をかんだときに鼻血が出てしまったりすることも。ホルモンバランスの乱れが気になる時期は、デリケートゾーンの乾燥によるトラブルも起こりやすいとき。 乾燥する季節、身体の潤い対策のためにできるセルフマッサージやおすすめの食べ物などを紹介していきます。

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急に外気が冷たくなり、乾燥が気になる季節。全身の乾燥、特に口や鼻の乾燥を放っておくと免疫力が落ちて、風邪などひきやすくなってしまいます。感染症が蔓延しやすい季節、健やかに過ごすためにも乾燥対策はとても大切。肌のハリやツヤなど、美容面でももちろん潤い不足は気になります。

今日はお肌だけでなく、全身の潤いを保つための日常の対策と、ストレスやホルモンの影響で乾燥してくるデリケートゾーンケアについても紹介していきます。

外側からの潤い対策

・乾燥から肌にかゆみが出やすいとき。乾燥している肌はいつもよりデリケートなので合成繊維が刺激となる場合もあります。できるだけ肌に直接触れるものは刺激が少ないコットンやシルクなど天然素材のものを。そして、掻くとさらに乾燥がすすむので搔かないようにすぐに保湿を。

・冷たく乾燥した外気にさらされ続けると乾燥が進みやすく。シルクマスクや手袋などでお肌や口、鼻を守りましょう

・汗をかいたまま放置するとかゆみが出やすいのでシャワーで流して保湿をしましょう(手荒れや唇の荒れが気になるときは手洗い、うがいをするごとにも、ハンドクリームやリップクリームでのこまめな保湿を心がけましょう)

・入浴やマッサージで血流を良くして身体をあたためましょう(但し、肌にかゆみがあるときはや熱めの温度での入浴やマッサージで身体をあたためるとかゆみがます場合があるのでマッサージは中止し、入浴はぬるめにして、温かいシャワーやカイロを骨盤周辺にあててあたためるように)

内側からの潤い対策

・タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど栄養不足に注意してバランスよく食べ代謝を下げないように意識。青魚や緑黄色野菜、ナッツ類、酸化していない良質な油などは乾燥が気になるときには積極的に摂取を。

・肌にかゆみが出ているときなどは甘いもの、辛いものを避ける

・よく動いて汗ばむ程度の運動をし、血流を促進し、代謝を下げない

・喉が渇く前のこまめな水分補給、但し、身体を冷やすと乾燥がすすむので、あたたかい飲み物か常温のものを。

肌に潤いをもたらすおすすめ食材

松の実、くるみ、ハト麦 、牡蛎、昆布、豆類、トマト

喉が渇きやすいときのおすすめ食材

梨、すもも、あんず

更年期からの潤い対策

肌に潤いをもたらすエストロゲンの分泌が減ってくる更年期の時期(平均では45歳頃以降)は、お肌だけでなく、目や鼻の粘膜、デリケートゾーン(骨盤低筋群や膣内など粘膜)など、全身が乾燥しやすくなってきます。

かすみ目を老眼だと思っていたら、目の潤い不足が原因ということも。エストロゲンの分泌がなくなる閉経(平均では50歳頃)後からは特に乾燥対策は必須。とくにエストロゲンの分泌の影響を受けやすいデリケートゾーンについてもセルフケアを取り入れてみましょう。

疲れ目、かすみ目の潤いケア

目の渇きや疲れを感じるときは、目の周り(目頭、目じり、目の下や眉の上)に指をあて、やさしく円を描くように動かしましょう。その後きゅっと目をつむり脱力する、を4,5回繰り返し、目を閉じたまま目をゆっくり回します。

口臭、虫歯予防、口の潤いケア

口の中の乾燥が気になるときは、口の中で舌をまわすを繰り返すと唾液の分泌が促進されて、口の中の潤いが出てきます。舌先で頬の裏側をマッサージするようにすると潤いだけでなくほうれい線対策にも。

デリケートゾーンケア

膣周りのデリケートゾーンは、年代に関わらずホルモンバランスの乱れから潤い不足の影響を受けやすい箇所。粘膜のため、皮膚よりも敏感でかぶれなどの炎症を起こし、かゆみや痛みなどを引き起こすことも。トイレで用を足したあとにトイレットペーパーで拭く際も圧が強いと乾燥や黒ずみの原因になります。やさしくこすらないように注意しましょう。中でもエストロゲンの分泌が減ってくる更年期からは潤いだけでなく弾力が減ってくるので、潤い対策をしていきたいところです。

〇洗い方

・スポンジやタオルなどは使わずに清潔な指で洗う

・アンダーヘア―から、大陰唇や小陰唇など骨盤底をやさしくなでるように、決してこすらない(大陰唇の間などにおりものなどがたまりやすいのでひだの間などは指でなぞるように)

・基本ぬるま湯でOKですが、汚れが気になるときなどは、普通の身体用の石鹸やボディソープではなく、PHバランスに配慮したデリケートゾーン専用ソープを使う。(膣の入り口や肛門周りなど自転車のサドルが当たる部分あたりは全身を洗う石鹸でなく、専用ソープで)膣内は自浄作用があるので中まで洗わなくて大丈夫です。

〇デリケートゾーンマッサージ

・デリケートゾーンの乾燥が気になるときは保湿&マッサージすることで血流がよくなり潤いだけでなく、弾力アップにもつながります。また、運動不足や座り仕事など骨盤底筋群が固まっているときもマッサージはおすすめ。

1)会陰(肛門の5ミリほど前、肛門と膣の間)にやさしく指をあて、やさしく数㎜指を前後左右に軽く引き、各30秒ほど待つ

2)オイルやクリームなどデリケートゾーン用の保湿剤を少量つけ、膣まわりのひだの部分や、膣の中に指を入れてマッサージ。会陰は円を描くようにマッサージ。(粘膜は経費吸収率が高いので身体やお顔に使っているものではなく、デリケートゾーン専用のものを使いましょう。)

空気が乾燥していて肌寒い季節。身体を冷やすとますます乾燥が進んでしまいます。あたたかくして、適度な運動とセルフケアを取り入れて、潤いを逃さずににこの季節を乗り越えていきたいですね。

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AUTHOR

仁平美香

仁平美香

WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。



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