【更年期に必要な関節ケアとは?】女性ホルモンに代わって膝や股関節を守ってくれる「動的ストレッチ」
関節がこわばりやすい更年期世代の方に知っていただきたい「女性ホルモン」と「関節」の密接な関係と、更年期以降にトラブルが発生しやすい膝や股関節ケアのためのおすすめ「動のストレッチ」ご紹介します。
女性ホルモンと関節の密接な関係
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少する40代や50代の更年期世代の多くの方が大なり小なり感じる関節のこわばりや不快感。実はエストロゲンと関節には密接な関わりがあるのです。
私たちの関節は外側に変化がなくとも内側は年齢とともに少しづつ変化をしていきます。それを踏まえた上で積極的にストレッチを行い筋肉や関節をしなやかに保つように心がけてみませんか?
関節はエストロゲンに守られていた!
エストロゲンは関節内の関節包や靭帯、滑膜などに存在します。滑膜は関節包と靭帯と共に関節を安定させ、関節の潤滑油である滑液を分泌したり、軟骨に栄養を与えるなどの重要な役割をしているため、エストロゲン減少により関節のこわばりや動かしにくさを感じたりすることがあるのです。
更にはエストロゲンは腱の保護作用や炎症を抑える役割もあることからエストロゲン減少により腱鞘炎が起こりやすくなったり、更年期世代になって急に古傷が痛み出したりすることもあります。
膝や股関節に潤いを与える
更年期世代の多くの女性が悩む膝や股関節のこわばりや痛みですが、ゆっくり大きく関節を動かす動的ストレッチは関節やその周辺の組織に潤いを与えるのにとても効果があります。
関節軟骨や関節の潤いとは軟骨の主成分であるプロテオグリカンやコラーゲンですが、特に関節軟骨に血管は通っていないため、潤いを作る必要な栄養素を関節液から吸収します。軟骨に効率よく栄養素を吸収させるために関節を大きくゆっくりと動かすことが大切なのです。
また、ゆっくり大きく動かすことは関節の潤滑油である滑液を関節内全体に行き渡らせる効果もありますし、軟骨以外の組織である腱や靭帯の血流を良くする効果もあるので、関節が動かしやすく柔軟になることに繋がります。
※関節のこわばりや痛みが強い場合はストレッチをする前に医師に相談することをおすすめします。
膝や股関節が潤う「動的ストレッチ」
①左肩の真下に左肘がくるようにして横向きになり、両膝を軽く前に曲げます
息を吸いながら、右脚を身体のやや後ろへ伸ばし右腕は斜め前に伸ばします。
次に息を吐きながら、右手で右膝を抱えるようにして胸に近づけます。この動きを出来るだけ大きくゆっくりと10回繰り返します。
②次に右手で右足の甲を掴み、右太もも前のストレッチを感じながら、右膝で出来るだけ大きな円を描くように前回しを3回、後ろ回しを3回行います
※右足の甲を手で掴むのがキツい方は無理せずに③のように脚を伸ばして行いましょう。
③ 足の甲を掴むのがキツい方は脚を伸ばして円を描くように前回しを3回、後ろ回しを3回行います
④右側が終わったら、反対足も同様に①〜②または③を行います。
《詳しく動画でご覧になりたい方はこちら》
AUTHOR
Masako Janeway
ハワイ島在住のヨガ講師 / パーソナルトレーナー / 空手家。2017年に東京からハワイ島へ移住し、ハワイの文化を学びながら人と地球にやさしい暮らしを実践中。大自然溢れるハワイ島からオンラインを通じてヨガ、瞑想、ボディコンディショニングなどのセッションを世界中の方へ提供中。フィットネスとヨガ通算指導歴は30年以上。
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