理学療法士に聞く、運動機能の3要素「柔軟性・筋力・バランス能力」の重要性と高め方

 理学療法士に聞く、運動機能の3要素「柔軟性・筋力・バランス能力」の重要性と高め方
AdobeStock
堀川ゆき
堀川ゆき
2023-04-17

ヨガなど身体を動かす上で知っておいてほしい、3つの要素があります。理学療法士の堀川ゆきさんが教えてくれました。ヨガに限らず今何か取り組んでいる運動があれば、この3要素をキチンと取り入れているかどうか見直してみてはいかがでしょうか。

広告

健康でいられるためにと私たちが何か運動をする際、ぜひ知っておいてほしい3つの大切な要素があります。
それは…

・「柔軟性」
・「筋力」
・「バランス能力」

です。これを「運動機能の3要素」といいます。

画像
photo by Yuki Horikawa

この3つそれぞれを常に維持・向上させることが、私たちの人生においての大きな目標といっても過言ではありません。これら3つのどれか1つだけが優れていても、どれか1つだけが劣っていてもダメなのです。

「運動機能の3要素」は、加齢とともにどうしても衰えてしまいやすいものです。柔軟性も低下しますし、筋力も無くなってきますし、バランス能力だって徐々に落ちてくるものです。

ストレッチで柔軟性ばかり高めても、実際に身体を動かして支えているのは筋力です。例えば妊婦さん向けのマタニティヨガも、高齢者がエクササイズを行う場合にも、筋力をつけるため筋トレは必ず行うべきです。

逆に筋トレばかり日々励んでストレッチを怠り身体がコチコチに硬かったら、肉離れや腱損傷などのケガが多くなります。また血行不良によって疲労が溜まりやすく、柔軟性が低いため関節にも負担がかかってしまいます。

そして、「バランス能力」を高めるチャレンジも必要です。代表的なものは片脚立ちです。30秒間片脚で立つことができますか?できなければバランス能力の衰えです。30秒がたとえ難しくても片脚立ちにトライすること自体が、骨や筋肉を刺激し、目や三半規管や足裏などの感覚器、そして中枢神経系も活性化されるのでとても有効です。 ではヨガで3要素を取り入れてみましょう。「柔軟性」には下向きの犬のポーズ、「筋力」にはハイランジ、「バランス能力」には木のポーズ、といったように、数あるヨガポーズそれぞれが、3要素のどれかにほぼ当てはまるはずです。

画像
photo by Yuki Horikawa

「柔軟性」「筋力」「バランス能力」、この3要素は、ヨガやピラティスに限らず、全てのエクササイズやスポーツに当てはまる重要な運動機能です。そして日常生活においても必要な3要素だと考えています。年齢や性別、生活習慣や既往歴などによって3つの能力や衰え方に個人差はありますが、全ての人にとって必要な3要素であることには変わりありません。

一度、今自分が取り組んでいる運動があれば、この3要素がバランスよく取り込まれているかどうか見直してみてはいかがでしょうか。例えばヨガをやっている人は、ストレッチポーズばかりの内容になっていませんか?ジム通いしている人は、マシンで筋トレだけして終わっていませんか?もし3要素のアンバランスに気付いた場合は、今日からさっそく意識的に「運動機能の3要素」を取り入れていけるといいですね。

また、「柔軟性」「筋力」「バランス能力」、この中でも特に大切なのは「筋力」であることも忘れないでください。筋力がなければ、私たちは運動どころか立つことも歩くこともできません。「筋力」を重視しつつこの3つそれぞれを高めていくことで、非常に調和の取れた健康な身体に整うはずです。

参考:
園部俊晴「健康寿命が10年延びるからだのつくり方」運動と医学の出版社,2017

広告

AUTHOR

堀川ゆき

堀川ゆき

理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

画像
画像