「骨盤の三角形」で見つける!正しい姿勢に不可欠な【骨盤ニュートラルポジション】理学療法士が解説
「骨盤の三角形」を知っていますか?正しい姿勢や骨盤のニュートラルな状態を知る上で基本となる、とても大切なポイントなんです。理学療法士の堀川ゆきさんが分かりやすく解説してくれました。
正しい姿勢とは?
「姿勢に始まり姿勢に終わる」という言葉がある通り、姿勢こそがすべての基本です。姿勢が悪いといえば、まず猫背姿勢をイメージしやすいですが、他にも腰を反りすぎていたり、胸を張り過ぎていたり、一見良い姿勢に見えるようでも実は悪い姿勢の可能性があります。そして今のその姿勢が、将来的に身体の不調や病気の原因になるかも・・・と考えたことはありますか?
「骨盤の三角形」を知ろう
姿勢については今までのコラムでもたくさんお話してきましたが、今回は、骨盤の向きを正すということに焦点をあてます。「骨盤の三角形」を知っていますか?または「骨盤のトライアングル」「骨盤のニュートラルポジション」ともいわれています。まず両手を腰に当てて、左右の腰骨を触ってみましょう。骨盤の正面の出っ張った部分です。
この突起を「上前腸骨棘」(じょうぜんちょうこつきょく:ASIS)といいます。そして左右のASISと恥骨とを結んだ時にできる三角形が「骨盤の三角形」です。
この骨盤の三角形に写真のように手を当ててみましょう。そして骨盤の三角形が床から垂直になるように立ちます。これが骨盤の正しい位置になります。骨盤は背骨の土台となる部分で、木に例えると骨盤は根っこで、背骨が幹となります。
骨盤の三角形の面が天井方向に向いている場合 : 骨盤が過剰に後傾して腰が丸まっている
骨盤の三角形の面が床方向に向いている場合 : 骨盤が過剰に前傾して反り腰になっている
ということが考えられます。
まとめ
骨盤の三角形はピラティスを行う上で重要視されている考え方です。本来は仰向けでチェックしますが、今回は立った姿勢で行える簡単な方法をお話しました。骨盤の三角形を上向きでも下向きでもなく、床からまっすぐ垂直に保ち、骨盤を正確な位置で安定させることが正しい姿勢の秘訣です。本来あるべき位置に骨盤や身体の配列があることを「ニュートラル」といいます。ニュートラルな状態とはどのようは状態かをまず知り、自分の身体で体感してもらうことがスタートです。
AUTHOR
堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。
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