【不安やイライラは肋骨の動きが悪くなっているせい?】自律神経を整える「肋骨ほぐしストレッチ」
新生活が始まったり、寒暖差があったり……。変化の多い春は自律神経のバランスを崩してしまう人が多く、心身に不調が出やすい季節と言われています。実は「肋骨の動き」が、自律神経を整えるための大切な役目を担っています。その理由と心地よい肋骨ほぐしストレッチをご紹介します。
肋骨を動かすと自律神経の働きがよくなるのはなぜ?
環境が変わりやすい春先は「なんとなくだるい」「寝つきが悪い」「不安感やイライラが募る」など感情が不安定になることがあります。また、花粉症などの外的な刺激に悩まされている人も多く、体調を崩しがちな時期でもあります。
見直したいのは「肋骨の動き」
肋骨は、背骨にある「胸椎」と胸の真ん中にある「胸骨」に繋がっていて、それらをまとめたものを「胸郭」と呼びます。
●胸郭を上から見たイラスト
「肋骨は動かない」と思っている人もいると思いますが、実は肋骨の可動性は意外と高いのです。例えば、肋骨は呼吸と共に開閉したり、胸椎と共にねじりや前後屈方向へも動くことができます。
一方で、ストレスや姿勢の乱れ、運動不足などから肋骨の動きが悪くなると、私たちの体調維持の要でもある自律神経の働きに影響してしまいます。
肋骨の動きが良くなると背骨のゆがみも整う
肋骨を積極的に動かすと、胸椎にある「椎間板」という背骨のクッションの役割をする部分の水分量が増え、それが自律神経の通り道である背骨のゆがみの改善へとつながります。
自律神経が整うと「深い呼吸」ができるように
背骨のゆがみが補正され自律神経のバランスが整うと、呼吸にもよい変化がもたらされます。
呼吸が浅いと自律神経の中でも交感神経が優位になるので、無意識のうちに浅い呼吸になっていて、知らず知らずのうちに自律神経のバランスが乱れてしまっていることがあります。肋骨を積極的に動かすことで胸郭のゆがみ(左右非対称さ)と胸郭の可動性が改善され、その結果、肋骨に繋がっている横隔膜の動きや肺の動きも改善します。深い呼吸が得られることで副交感神経が優位になり、自律神経のバランスも整うというわけです。
自律神経を整えるための「肋骨ほぐし」
理想の肋骨は開きっぱなしでも閉じっぱなしでもダメ。しなやかに動く肋骨を目指しましょう。
①あぐらなど楽な姿勢で座ります。左手を後頭部に添え、右手で左の肋骨を触りながら上体をやや右へ倒します。このままゆっくり5回呼吸をしましょう。右手で左の肋骨が呼吸と共に動いているのを感じてください。
②次に左手を左膝に乗せ、右手で左肋骨を触ります。右手で肋骨を優しく引っ張りながら上半身を右へねじります。このままゆっくり5回呼吸をしましょう。
③両手でそれぞれ左右の肋骨を軽く触ります。ゆっくり深呼吸を3回行い、両方の肋骨が呼吸と共に動くのを感じましょう。
④①と②を反対側でも行い、最後にもう一度③を行いましょう。
《動画で詳しくご覧になりたい方はこちらから》
AUTHOR
Masako Janeway
ハワイ島在住のヨガ講師 / パーソナルトレーナー / 空手家。2017年に東京からハワイ島へ移住し、ハワイの文化を学びながら人と地球にやさしい暮らしを実践中。大自然溢れるハワイ島からオンラインを通じてヨガ、瞑想、ボディコンディショニングなどのセッションを世界中の方へ提供中。フィットネスとヨガ通算指導歴は30年以上。
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