肩甲骨の間の痛みや背中のハリの原因はこれ!理学療法士が教える「痛みをやわらげる肩甲骨ほぐし」
長時間座っていると、肩甲骨の間が痛くなったり違和感を覚えることはありませんか?今回は肩甲骨の間の痛みの原因と、痛みを軽減させるストレッチをご紹介します。
肩甲骨の間が痛くなる原因は?
菱形筋の痛みであることが多い
左右の肩甲骨の間には「菱形筋」という筋肉が存在します。小菱形筋と大菱形筋からできていて、肩甲骨を内転(肩甲骨を寄せる)、挙上(肩甲骨を上内方へ引く)させるように働きます。
猫背姿勢などで背中が丸まっている姿勢だとこの菱形筋が常に引っ張られている状態となります。筋肉は伸びたり縮んだりすることで血流を保っているのですが、伸び縮みが減ることで硬くなってしまうのです。それが、肩甲骨の間の痛みの原因となります。
肩甲骨の動きチェック
肩甲骨が正常に動くかを確認してみましょう。
壁に張り付くようにして後頭部・背中をつけた状態で立ちます。手のひらを下にした状態で横に上げていきます。
60度まで上げることができれば肩甲骨がしっかりと動いている証拠です。60度以下だった方は肩甲骨の動きが制限されている可能性があります。
血流を改善させる肩甲骨ストレッチ
痛みが出ると、「動かさない方が良い」と考えている方が多いですが、筋肉が硬くなることによる痛みの場合にはストレッチやトレーニングで動かして血流を改善させる必要があります。
運動の負荷量の目安は動かした後に痛みが強くなっていないかどうかです。運動後に痛みの程度がどのように変化したかを確認してみましょう。
糸通しのポーズ
四つ這いの姿勢になります
上半身を床に傾けながら、右の腕を、手の平を上に向けた状態で左側にまっすぐに伸ばします。左の腕の下に通して、右の耳をマットにつけて支えます
左手を天井方向へ持ち上げます。この時に骨盤の位置が右側へ流れないように注意しましょう
反対側も同様に行います
菱形筋ストレッチ
あぐらの姿勢で両手を組みます
組んだ手を前に押し出しながら背中を丸めます。大きなボールを抱えるように空間を作ります。この状態で左右に揺らし、左右の菱形筋を緩めます
開脚捻り
床に座り、右脚を伸ばして、左脚は曲げておきます
左手を横から上に上げて体を右側に傾けます。指先を足先の方へ伸ばし、背中を丸めます。呼吸を繰り返しながらストレッチを深めます
反対側も同様に行います
詳しい方法はこちらをご覧ください
AUTHOR
Ayaka
医療系大学卒業後、理学療法士としてリハビリテーション専門病院で4年間勤務。病気や怪我をされた方を病院で待つよりも、病気や怪我を未然に防ぐことはできないかと予防医学に興味を持つ。ヨガインストラクターの資格を取得するためにハワイに留学。そこでピラティスにも興味を持ち、日本でピラティスインストラクターの資格も取得。現在はフリーのインストラクターとして解剖学・生理学の知識をもとにした姿勢改善・体質改善のレッスンや情報発信を行なっている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く