貧血と思っていたら…実は危険な病気だった?意外と知らない、血液の病気のサインは|医師が解説


貧血症状はめまいやふらつきだけではありません。内臓や血液が関与する病気の場合も。医師が解説します。
貧血と思っていたら危険な病気だった?
日常生活でふらつきやめまいなどを含めて、貧血症状に陥った経験はありませんか。
貧血の症状には、ふらつき、皮膚や爪の色が薄くなるなどを含めて多彩であり、子宮筋腫や大腸がん、胃潰瘍などの病気に伴う鉄欠乏性貧血、あるいは血液疾患である再生不良性貧血、胃切除後の巨赤芽球性貧血などさまざまな原因が考えられます。
貧血になると、酸素を全身に運搬する機能を有しているヘモグロビンが少なくなり、目の下の皮膚を通して青っぽく色調が変化して、くまができやすくなると言われています。
慢性的に疲労感があり、目の下のくまがひどくなる場合には早めに診療所やクリニックなどを受診しましょう。
貧血症状を認める際には、正しく対処する必要があります。
貧血の際には、鉄分のみならず、ヘモグロビンや赤血球生成を補助する役割を持つビタミンB12や葉酸も必要とされています。
市販の医薬品やサプリメントなどには、鉄分だけでなく、ビタミンB12や葉酸などの成分もバランス良く含有されており効果的と考えられます。

貧血症状を緩和させる市販薬の一例としては、医薬品ファイチや医薬品マスチゲンS錠などが挙げられます。
特に、マスチゲンS錠は貧血と以前に診断された場合、血液検査で貧血傾向を指摘されている方々にとって貧血改善薬として期待されています。
ただし、早く症状を治癒させたい場合、あるいは応急処置をしてもふらつき症状などがひどくなり貧血所見が高度に進行する場合には早急に専門医療機関を受診することが重要なポイントです。
「再生不良性貧血」について
「貧血症状」をきたす原因疾患のひとつとして、「再生不良性貧血」が挙げられます。
再生不良性貧血とは、造血幹細胞と呼ばれる血液細胞が減少することで、白血球、赤血球、血小板などの血液成分が減少する病気であり、特に赤血球の減少に伴って貧血症状を呈することが知られています。
本疾患において、造血幹細胞が障害される原因にはいくつかありますが、生まれつきの先天的な染色体異常によって引き起こされる症例も認められます。
赤血球による酸素運搬が障害されて、全身的にめまい、頭痛、倦怠感、息切れや動悸などが自覚されることが多いです。
再生不良性貧血の基本的な治療法手段としては、重症度に応じて免疫抑制療法、造血幹細胞移植、タンパク同化ステロイド療法などが検討されます。
日常生活で倦怠感や動悸など等の症状が続く際には、血液内科を受診して早めに相談するようにしましょう。
まとめ
貧血症状を認める際には、貧血の原因を調べて適切な治療を行う必要があります。
赤血球の数値が基準値よりも低下する貧血状態のなかには、鉄欠乏性貧血だけでなく、再生不良性貧血などの血液疾患の存在も考えられます。
貧血の治療法には、まずは直接的な原因に応じた治療が必要です。
早期的に発見できるように貧血に関するセルフチェックを実施して、気になる場合やふらつき・めまいなどの症状を有意に認める際には適切な医療機関を受診して早めに相談するようにしましょう。
再生不良性貧血に関しては、心配であれば、血液内科など専門医療機関を受診しましょう。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
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