マッサージ通いはもう不要！溜め込んだ疲労を解消「テニスボール」の背中マッサージ｜理学療法士監修

マッサージ通いはもう不要？

仕事や家事など日々の疲れがなかなか取れず、マッサージに通うことが習慣になってはいませんか？

マッサージは身体のメンテナンスのツールの一つとして、確かに有効です。ただ、その時の体調や施術者によっては揉み返しがきたり、マッサージを受けた直後は調子が良いけど効果が長続きしないと感じている人も多いのではないでしょうか？もしくはマッサージに通う余裕すらなく、ただただ疲労が身体に蓄積していくことを諦めていたりなんてしませんか？そんな人にぜひ試してほしい、自分でできる簡単なマッサージの方法があります。

テニスボールを使って

テニスボールを2個使用します。テニスボールは全身の様々な部位のセルフマッサージに用いることができるので、リハビリ現場でも大活躍のアイテムです。ネットでも購入できますし、100円ショップに売っているものでもOKです。小さくて軽いのでカバンに入れて旅行など持ち運びも出来ますし、安価なので自宅用と職場用それぞれ用意しておいてもいいですね。

「脊柱起立筋」とは

背中の筋肉の中でも今回のターゲット筋は「脊柱起立筋」です。脊柱起立筋は脊柱に沿うように存在し、

・腸肋筋（ちょうろくきん）

・最長筋（さいちょうきん）

・棘筋（きょくきん）

の3つからなります。脊柱の全長にわたる長い筋肉で、名前の通り脊柱を引っ張りまっすぐ支える働きをしています。脊柱起立筋はしっかりとした筋膜で包まれているのが特徴です。

テニスボールでの背中マッサージ

今回はテニスボールと壁を使って、立ったまま行える背中のマッサージを2つ紹介します。寝転がる必要がないので、壁とテニスボールさえあればどこでも手軽にできます。

①腰のマッサージ（脊柱起立筋下部）

写真のように、ちょうど仙骨尾骨を挟むようにテニスボール2つをお尻の辺りにセットします。両足は壁から30センチほど離して、壁と背中とでテニスボールが落ちないようしっかりテニスボールに体重を預けます。壁に接しているのはテニスボールのみで、肩や背中など身体はどこも壁には接していません。その位置から、テニスボールに体重を乗せたまま、両膝を曲げ伸ばしして屈伸するように身体を上下させます。テニスボールが仙骨尾骨の辺りから腰あたりまで転がり戻ることで腰全体がマッサージされている感覚が分かるはずです。

②肩甲骨のマッサージ（脊柱起立筋上部）

①と同様に、今度は肩甲骨の間で脊柱を挟むようにテニスボール2つをセットします。両足は壁から30センチほど離して、壁と背中とでテニスボールが落ちないようしっかりテニスボールに体重を預けます。壁に接しているのはテニスボールのみで、頭やお尻など身体はどこも壁には接していません。その位置から、テニスボールに体重を乗せたまま、両膝を曲げ伸ばしして屈伸するように身体を上下させます。テニスボールが肩甲骨の間で転がり戻ることで上背部がマッサージされている感覚が分かるはずです。それぞれまずは1分間ずつ行ってみましょう。

まとめ

テニスボールを使った背中マッサージ、いかがでしたか？なかなか自分じゃ手が行き届かないと諦めていた背中、最初はテニスボールをあてる位置や、体重の乗せ方に少し戸惑うかも知れません。でもすぐにコツが掴めると「自分でこんなに簡単にマッサージができるんだ！今日リハビリに来ていいこと教えてもらった！」と喜んで帰ってくださる患者さんが多数いらっしゃいます。テニスボールでのエクササイズはまだまだたくさんバリエーションがあるので、また紹介していきたいと思います。