衰えやすい筋肉はココ!理学療法士が考案!椅子を使った「大腿四頭筋」ながら筋トレ

 衰えやすい筋肉はココ!理学療法士が考案!椅子を使った「大腿四頭筋」ながら筋トレ
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堀川ゆき
堀川ゆき
2022-12-01

理学療法士の堀川ゆきさんが、日常生活に役立つ身体の知恵とともに、日常生活の癖による歪みや筋力不足などを解消し、心と体をリセットする簡単エクササイズを紹介します

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主要な筋肉はどこか

筋肉は全身に約400個ありますが、その中でも特に大切な筋肉はどれか知っていますか?立ったり歩いたり、姿勢を維持したりといった日常動作の基盤となる筋肉が存在します。それがまず私たち人間にとって欠かすことのできない主要な筋肉です。具体的には、

・膝を伸ばす働きをする太腿の前の「大腿四頭筋」
・大腿を後方に振る働きをするお尻の「大臀筋」
・上体を支える「腹筋群」と「背筋群」

です。これらの筋肉が衰えず維持されているかどうかが、QOL(Quality Of Life:生活の質)に大きな影響を与えます。

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今回注目したい「大腿四頭筋」

運動不足が続いたり、デスクワークのように座った姿勢を続けていると、これらの筋肉が徐々に衰えてしまいます。この中でも特に、私のような理学療法士など身体の専門家が、最も衰えやすい筋肉として共通してあげるのが「大腿四頭筋」ではないでしょうか。大腿四頭筋は、手術・長期臥床・加齢の影響を最も受けやすい筋肉です。また大腿四頭筋は筋力測定の指標としても用いられる、人体を代表する筋肉です。そして大腿四頭筋は、膝の安定性や、歩行や運動中の脚全体のパワーの源となる筋肉のため、絶対に衰えさせたくない筋肉なのです。

今回はその大腿四頭筋の筋トレを紹介します。

大腿四頭筋を鍛えよう

今回はイスを使って行う大腿四頭筋の筋トレを3つ紹介します。筋トレは「よし、やろう!」と気持ちが高まって立ち上がるまでがなかなか大変ですよね。今回はシンプルな筋トレなので、仕事の合間や、ちょっとお茶休憩、テレビを見ながら、コマーシャルの間だけ、家族との団欒中など、何かしながらついでで結構なので、ながら筋トレに挑戦してみてください。

①空気イスエクササイズ

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photo by Yuki Horikawa

イスから立ち上がろうとして、座面からお尻が1cmだけ浮いたところで10秒静止します。10秒静止したら一度座り、またお尻を浮かせます。10秒を3回行いましょう。

②タオルキックエクササイズ

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photo by Yuki Horikawa

イスに腰かけて、タオルの両端を握りそれを足の裏に引っかけます。膝を軽く曲げた状態から膝を伸ばすように、タオルで抵抗をかけながら10秒間力を入れ続けます。膝は伸び切らないところで押し合いましょう。10秒を3回行いましょう。

③ 脚上げエクササイズ

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photo by Yuki Horikawa

イスに浅めに腰かけて、片脚を床と平行な高さに持ち上げて膝を伸ばします。その脚を平行な高さよりも上に持ち上げて、平行な高さまで戻す動きを、ゆっくり10回行いましょう。反対脚も行います。

まとめ

最も衰えやすい大腿四頭筋、今回はイスを使っての筋トレを紹介しました。理学療法士の先輩からは「大腿四頭筋は人体で最も衰えやすく、最も鍛えやすい筋肉」だと私は教わりました。衰えやすいけど、鍛えれば結果の現れやすい筋肉なので、鍛えがいがある筋肉なのです。ぜひ前向きに大腿四頭筋のエクササイズに励んでくださいね。他にも主要な筋肉に興味のある人は、こちらの記事 (https://yogajournal.jp/10729) を参考にしていただけると幸いです。

参考:厚生労働省e-ヘルスネット「QOLの維持・向上に大切な筋肉は?」

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堀川ゆき

堀川ゆき

理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。滋賀県出身。 モデルやレポーターとして活動中にヨガと出会い、2006年に単身渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在慈恵会医科大学附属病院ペインクリニックで勤務する。慶應義塾大学大学院医学部博士課程在学中。公認心理師と保育士の資格もあわせ持つ、二児の母。 2023年に出版の著書『理学療法士がすすめる ウェルエク-Exercise for Wellness-ウェルネスのためのエクササイズ 究極これだけやれば!身体万全』好評発売中。 https://amzn.asia/d/h3P5HRy



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