【男性の更年期】まずは知っておくことが大切。命に関わることもある「男性更年期障害」原因と注意点


男性更年期障害かと思ったらほかの病気が原因のことも
ただ、この年代は男性更年期障害だけでなく、生活習慣病などほかの病気が起こりやすい世代でもあります。特に気をつけなければいけない症状が、うつ症状と勃起障害です。

男性更年期によるうつ症状とうつ病によるうつ症状は別物
男性更年期障害としてのうつ症状は、男性ホルモンの急な変化によって起こります。一方うつ病は、脳内の神経伝達物質の異常によって起こるものです。受診する診療科も、うつ病の場合は心療内科や精神科、メンタルヘルスクリニックです。一方、更年期症状としてのうつ症状では、「男性の更年期障害」の治療を行っている泌尿器科やメンズヘルスクリニックなどで診ていただけます。
うつ病だと思って治療を行っても症状が改善しないようであれば、そのうつ症状は性ホルモンの低下が原因かもしれません。「男性の更年期障害」の治療を行っている医療機関の受診も視野に入れてみましょう。
勃起障害は血管障害が原因のことも
勃起障害は、性ホルモンの低下も原因となりますが、血管に問題があって起こることもあります。その原因となるのが、糖尿病や、高血圧、高脂血症、動脈硬化などの、血管障害を引き起こす病気です。これらの病気は、心筋梗塞や脳梗塞といった、命に関わる病気につながる可能性があるため、すぐにでも受診して治療を始めなければなりません。
こうした性に関する症状は、ひとつの大きな健康に関するバロメーターになります。女性でも過度なストレスや極端なダイエットによって月経周期が乱れたり止まったりということもありますよね。ですから、長引くようであれば、放置するのではなく、きちんと対応することが重要です。
このように男性更年期は男性本人の体調に影響が出るだけではなく、命に関わる問題に発展することもあります。まだ日本ではあまり知られていない男性更年期ですが、前もってその存在や、どのようなことが起こるかをまずは知っておくことが大切です。
医師監修/冨田理紗子先生
医療法人 静和会浅井病院 精神科部長救急部門担当。川崎医科大学を卒業後、日本医科大学精神神経科入局。平成23年から静和会浅井病院に非常勤、平成25年から常勤として勤務し、現在精神科部長救急部門担当。
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