精神科医が教える、健康な脳を保つために今日からできる超シンプルな習慣とは

 精神科医が教える、健康な脳を保つために今日からできる超シンプルな習慣とは
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人生100年時代、医療の進歩とともに寿命は年々延びています。その中で注目したいのはいかに健康寿命を延ばしていくかということではないでしょうか。今回は精神科医である和田秀樹先生の著書『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)から、長く元気でいられるための知恵をご紹介します。

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脳の細胞は生まれ変わらない

『70歳が老化の分かれ道』(和田秀樹 著、詩想社)によると、私たちの体は、肝臓や腎臓、肌なども細胞分裂して新しい細胞に生まれ変わっていきます。しかし、脳だけは原則的に細胞を作らない臓器です。つまり同じ細胞を一生涯使い続けていくことになります。医療の進歩と共に体はある程度健康が保たれるようになっていく一方で、脳の健康を保つには工夫が必要です。

老化を進めないために一番大切なものとは

老化は何によって加速すると思いますか?運動不足、頭を使わないこともその一つかもしれません。しかし、最も老化を進めてしまうのは意外にも「意欲の低下」なのです。意欲が低下してしまうと、どんなに身体を動かそう、脳を使おうと思っても、色々な活動が面倒に感じてしまい、持っている機能が維持出来なくなります。

意欲レベルが低下してくる理由は?

加齢と共に意欲レベルが低下してくる理由のひとつに、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少が挙げられます。セロトニンは別名『幸せ物質』とも言われ、人に幸福感をもたらすもの。セロトニンが減少してくると、はつらつとした感情や若々しさ、活動する意欲が低下します。逆を言うと、セロトニンを増やせば意欲に満ち溢れて生き生きと生活することが出来ます。

セロトニンを増やすためには「1日1回は外に出て散歩する」だけでいい

セロトニンを増やすのに有効なのが、陽の光を浴びる習慣です。人の意欲と密接な関係にあるセロトニンは光を浴びるとたくさん作られます。セロトニンを増やせば、やる気や意欲を増進させることが出来るのです。では具体的に何をすればいいのか。「1日1回は外に出て散歩する」これだけです。買い物に行くでも犬の散歩に出るでも、手段は何でも構いません。これだけで、セロトニンを増やすことが出来ます。

散歩
セロトニンを増やすためには「1日1回は外に出て散歩する」だけでいい!

日中の散歩は、不眠・うつ病も予防してくれる

意欲を保つのに有効なセロトニンはさらに良い効果をもたらします。セロトニンは夜になると、脳ではメラトニンになります。メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれており、人の睡眠と深く関わっています。加齢とともに眠りが浅くなったり不眠になりがちですが、日中に散歩に出ることでメラトニンの分泌を促し、よく眠れるようにもなります。

日中の散歩だけでこれだけの効果があります。散歩を習慣化し、よく眠り、生き生きとした生活を送れるよう心掛けていきたいですね。

70歳が老化の分かれ道
『70歳が老化の分かれ道』(和田秀樹 著、詩想社)

著者/和田秀樹
1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって、高齢者医療の現場に携わっている。主な著書に『自分が高齢になるということ』(新講社)、『年代別医学的に正しい生き方』(講談社)、『六十代と七十代心と体の整え方』(バジリコ)、『「人生100年」老年格差』(詩想社)などがある。

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文/桑澤仁美

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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