ストレスマネジメント:誰でもすぐにできる4つの方法

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ストレスマネジメント:誰でもすぐにできる4つの方法

Yoga Medicineのティーチャー、シャノン・スティーブンスが、ストレスの感じ方や人生の困難な瞬間に深い効果のある簡単なプラクティスをお届けする。

ストレスマネジメント:副交感神経の反応を高める4つの方法

ストレスは避けられない。キャリアと家庭のバランス、そのどちらもが示す要求に応えることからは逃れられないと感じるだろう。葛藤や病気、緊迫した状況、予期しない危機、コントロール不能の大小さまざまなことが積み重なり、人は簡単に混乱に包まれてしまう。そのすべてにシナリオを準備することはできないが、シンプルな気づきとトレーニングで体のストレスに対する認識や反応の方法を変えることができる。あなたの内面の状態に波長を合わせること、観察することを学ぶことが、落ち着いて冷静になりストレスへの回復力を高めるカギだ。あなたの素晴らしくインテリジェントな体は、絶えず自然にバランスを取ろうとする。心拍や消化のような重要な機能はオートマティック、無意識のうちに行われる。皮膚の下には広大で入り組んだ世界が広がっており、メッセージを送り、栄養を運び、管理し、修復し、体内環境のバランスを保つため静かに働き続けている。

交感神経系は“闘争か逃走か”反応を司り、知覚した怖れに対処する手段でもある。活性化すると反応してアドレナリンを放出し、心拍数を上げ、逃げたり戦ったりする準備のため内臓から血液を筋肉へ移動させる。エネルギーを生き延びることに費やすため、特定のシステムはシャットダウンされる。近代では捕食者に追われる機会はあまりないだろうが、空港へ行く途中で渋滞に巻き込まれるといった、ありふれた日常の出来事が同様の反応の引き金になったりする。予定より遅れたときに神経エネルギーのざわつきを感じたことがないだろうか?体内の警報が鳴ると、血液が顔と首まで上昇し、汗をかき始め、イライラのレベルが急上昇する。

ストレスマネジメントのため定期的にヨガ・プラクティスや瞑想、プラーナヤーマを行っていても、時にどんなトレーニングも無に帰してしまうような、緊迫感や脅迫感を感じる状況に出くわすだろう。しかし副交感神経(またはリラクセーション)反応の定期的なトレーニングは、徐々に人生におけるストレッサーに対する耐性を上げてくれるだろう。バットマンのロビンのように、副交感神経系(PNS)が自律神経系の陰陽の陰にあたることはあまり知られていない。“安静と消化”反応と呼ばれ、休んでいるときや消化を調整しているとき、さまざまな代謝のプロセスなどPNSは生理的な機能を司る。この組み込まれたメカニズムは交感神経系を静め、体をリラックスさせて回復させるのを助ける。人間の行動観察に基づけば(たとえばラッシュアワーの中指を立てる攻撃的なコミュニケーションなど)、多くの人がもう少し副交感神経モードで過ごすようになれば、恩恵を受けることができるだろう。注意してほしいのは、これはオートマティックな反応なので自分で直接アクセスできないが、これらの方法は人生の本当のピンチでなくてもいつでも使用することができる。

後述のプラクティスによる体と脳のトレーニングでは、持続タイムは定期的に行うことほど重要ではないことを肝に銘じておこう。1カ月に1、2回、60分のプラクティスを行うよりも、一週間に5回、10分のプラクティスを行うほうが時間とともに効果がでてくるだろう。頻繁で継続的なトレーニングにともなう効果の積み重ねが、ストレスフルな状況の認識方法を変え、体と心の調子を整えてくれる。これらのテクニックのどれかまたはすべてを定期的にプラクティスして、身体的・精神的・感情的な変化に気づいてほしい。状況に対する行動や反応の方法を作り変えるには時間がかかることを忘れないで。辛抱強く、そして自分に優しく、プラクティスのシンプルさを信頼しよう。

1.ただ気づく

これは簡単に聞こえるだろう。確かにそうだが人間の心は気をそらすものが大好きで、体の中で起こっていることから隔てられてしまう機会はたくさんある。しかし自分の様子をうかがうのにお金はかからない。特にスパを予約したり、リトリートに参加する必要はない。ただ一時停止ボタンを押してストップしたら、感じていることに気づくだけ。どんな身体的感覚を感じている?今どんな気分?心はどこにある?あなたの気持ちはなんと言っている?何か悩みごとはある?どんな不快感でも無視することが最善の解決法に思えるかもしれないが、体や心の回復力という面でのトレーニングにはならない。感じていることをシャットダウンして覆い隠してしまうと、それは打ち勝つことがより困難になるサイクルを作っているだけで、人生に対して麻痺しストレスや病気の影響を受けやすくなってしまう。1日に数回、ただ立ち止まり様子をうかがうことは、驚くべき効果をもたらす自分を慈しむためのちょっとした行いである。体への気づきは全体的な健康と幸せをもたらし、内面を見つめることで、ものごとはあなたにではなくあなたの内側で起こるべくパラダイム転換してくれる。

瞑想
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プラクティス:
快適な面に寝転んで。丸めたブランケットボルスター、ピローを膝の下におく。職場で行う場合は、座り心地のよいポジションを見つけよう。目を閉じて身体的感覚、気持ち、心の状態、呼吸を観察して。2~5分の間緊張を和らげて。いろいろな思いが湧き上がってくると思うが、気にしないようにしよう。

2. 腹式呼吸(横隔膜を使った呼吸)

ゆっくりとした腹式呼吸は、副交感神経モードへ最も簡単に素早く到達するルートだ。これは長い迷走神経のおかげで、頭がい骨から頸を通って胸部や腹部まで曲がりくねって広がり、体の各器官に伝達をはかっている。ラッキーにも、呼吸と共に放たれた振動が神経をマッサージする働きをする。とてもシンプルな腹式呼吸が副交感神経反応のスイッチを入れ、ほんのちょっとの間に体内環境に変化を起こしてくれる。

呼吸
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プラクティス:
寝転ぶ、または座ってお腹に両手をおく。吸う息と吐く息で両手が上下するのを感じるように、呼吸を大きくし始めよう。呼吸に従って体はリラックスさせて。息を吸って肺がソフトに膨らみ、息を吐いてやさしくしぼんでいくイメージを描いて。吸う息は4カウント、吐く息は6カウント。何ラウンドか繰り返したら、吸う息5カウント、吐く息7カウントに増やそう。そしてまた数ラウンド繰り返す。息を吸い込んだときと吐き切ったあとに小休止をはさもう。体はリラックスさせたままにして。小休止が緊張をもたらすようであれば、やらなくてもよい。数ラウンドプラクティスすれば、より自然なリズムを取り戻すだろう。腹式呼吸は職場や家で1日を通してプラクティスできる。ストレスが忍び寄ってきたら、こちらのプラクティスに戻ってこよう。

3.陰ヨガ

ストレスマネジメントの観点から言うと、静止することが最も効果的だ。自分自身を静止させようとしたときに、体と心が休まる条件が整う。体は完全に休まったとき、クリーニングと機能の回復という静かな仕事を始める。マット上で静止してトレーニングすることは、マットの上以外の人生を穏やかに進んでいくための備えになる。陰ヨガを通じてどう保守性を減らし、よりよいオブザーバー&リスナーでいられるかを学ぶだろう。もっと体や世界とのつながりを感じれば、コントロール外の出来事が起こったときにも当惑しにくくなり、今までより冷静に事態をとらえられるようになる。

陰ヨガ
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プラクティス:壁に脚を上げるポーズ

体を健康にしてくれるポーズである壁に脚を上げるポーズは、リンパ系の流れを促しむくみや腫れを解消してくれる。そして一時的に頭部や心臓へ血流を増やし、循環をよくしてくれる。壁の横に折りたたんだブランケットを置こう。片方のお尻を壁の近く、または壁にくっつけてブランケットの上に座る。寝転んで両脚をさっと上げよう。体がゆったりとした“L”の形になるまで、揺さぶったり位置を変えてみよう。潜在的に不快な人もいるので、必ずしも壁にぴったりくっつけなくてもよい。両手はお腹におく、または体に沿わせて。目を閉じて脚と足の感覚に集中。そのまま5~8分キープしてから穏やかに終了しよう。

4. 瞑想

瞑想が効果的に脳の回路を組み替えることが、研究で証明されている。これまでのテクニックは体への気づきをもたらし、考えることをやめてストレスを緩和させるのに最適だったが、瞑想のプラクティスはストレスに対処し反応する新しい方法を創造するべく、心をトレーニングしなおしてくれる。今までのパターンが壊されて一新され、継続したプラクティスにより少しずつ健康的なパターンが形作られるだろう。ワクワクするリサーチが山ほどあり、たくさんのスタイルの中から選ぶことができる。瞑想のプラクティスは義務的にではなく、楽しんで行えるものであることが大切だ。いろいろ試してみて、自分に合ったものを見つけよう。

瞑想
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プラクティス:
折りたたんだブランケット、クッションまたは椅子に居心地よく座る。目を閉じて、頭・肩・あばら骨を柔らかく前後に揺らし腰の上に積み重ねよう。しっかりとした土台を作るよう、体重をお尻にかけて。やさしく骨盤から背骨を伸ばしたら自然なサポートの存在に気づいて。あご、首、肩の緊張を和らげよう。呼吸へは変わらず注意を向け続ける。鼻腔、喉、胸の中を流れる呼吸を感じて。呼吸ごとに肌の上で衣服がどう動くか観察しよう。呼吸を数え始める。吸う息1カウント吐く息1カウント、吸う息2カウント吐く息2カウント、というようにカウント10まで続けよう。途中で迷ったときやカウント10まで終わったら、シンプルにカウント1に戻る。5~10分後カウントを止めて、自分がどう感じるか見つめて。残りの1日に戻るためゆっくりと瞑想のプラクティスを終える。

ライター/シャノン・スティーブンズ
現在、ヨガ・メディスンで500時間の上級資格を目指しながら、多岐にわたるクラスで指導している。これまでに漢方薬、タイヨガボディワーク、筋膜リリース、陰ヨガ、瞑想についても学んできた。オクラホマシティーでフルタイムのインストラクターとしてグループも個人も指導している。また、Routed Connectionという世界中のヨガリトリートを専門に扱う小さな企業を共同所有している。

Translated by Miyuki Hosoya

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