「ニュースを見るのが辛い」苦しさを感じている人へ、臨床心理士が伝えたい6つのこと

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「ニュースを見るのが辛い」苦しさを感じている人へ、臨床心理士が伝えたい6つのこと

石上友梨
石上友梨
2022-07-15

ニュースを見るのがつらい・・・でも気になって見てしまう・・・悲しいニュースを見てあれこれと考えてしまったり、漠然とした苦しさを感じていたりしませんか?悲しいニュースで苦しさを感じている人は、今回の記事を参考にしてください。

今年は悲しいニュースが多いですね。ニュースを見ることで辛くなってしまう・・・でも、気になる。心配だから情報を把握しておきたい。そんなモヤモヤとした気持ちを抱えている人も多いのではないでしょうか。現在の状況で漠然とした不安感や調子の悪さを感じている人が増えています。自分と直接的な関係がないようなストレスでも、私たちの心や身体に影響を与えます。例えば、悲しい気持ちや落ち込み、寝付きの悪さや体のだるさ、疲れが取れずに日中ボーっとしてしまうといった不調感を感じやすくなります。

ネガティブなニュースを長時間見ると心にダメージがある

メディアからトラウマになるような映像を見ることで、PTSDに似た症状が引き起こされるという研究結果があります。PTSDとは、生死に関わるような体験の後に様々な症状が現れる心の病気のことです。この研究では、アメリカ同時多発テロ事件の映像をテレビで見た視聴者の中にPTSDの症状を訴えた人々がいたことが分かっており、症状の程度はテレビの視聴時間に関係していたそうです。(参考:Exposure, threat appraisal, and lost confidence as predictors of PTSD symptoms following September 11, 2001

もちろん、ネガティブなニュースを見た人がみんなPTSDになるわけではありません。しかし、感受性が豊かな人や繊細な人など、ネガティブなニュースによって影響を受けやすいことがあることを覚えておきましょう。

1)意識的にニュースから離れる

私たちは情報を得ることで危険に備える、コミュニケーションにおける話題作りにするなど様々な面があり、ニュースを全く見ないのは難しいことだと思います。しかし、悲しいニュースを見ることで心身や日常生活に過度な影響を与える場合は、意識的に情報から離れることが大切です。例えば、テレビやネットニュースを見る時間や回数を制限しましょう。コロナウイルスが蔓延し始めた際にもWHOがニュースを見る回数は1日1回で十分と注意喚起をしていました。テレビなどメディアでは、新たな情報がなくとも、同じ内容のニュースを何度も繰り返すことがあります。1日1回、1日1時間など、意識的にニュースから離れましょう。

2)十分な睡眠時間を取る

睡眠不足だと脳や身体の疲れが十分に取れず、考えもネガティブに偏りやすくなります。また、冷静に考えられなかったり、感情に圧倒されてうまく気持ちをコントロールできなくなったりします。苦しさからスマホやゲームなどで気を紛らわしたくなりますが、それは一時的な気晴らしに過ぎず、SNSやネットサーフィン、ゲームをやめると苦しさはすぐに戻ってきます。気晴らしで夜更かしをするよりも、睡眠を優先しましょう。

3)自分に優しい行動を取る

悲しいニュースで心を痛める人は、感受性が豊かで、優しい心を持っている人です。そんな優しさを自分にも向けてみましょう。自分自身の悲しい気持ちにあたたかく寄り添って、美味しい食べ物を食べる、自分の好きな香りのアロマをたく、贅沢なアイスクリームを買って帰る。そんな自分に優しい行動を取りましょう。

4)何かに集中する

悲しいニュースのことを一旦忘れ、何かの動作や作業に没頭するのもおすすめです。ゆっくりと時間をかけてご飯を食べたり、時間をかけて料理を作ったり。ヨガや瞑想をやって、呼吸や身体の動きに注意を向けたり。また、手芸や絵画などの趣味や掃除などの作業を一つ一つ丁寧に行うこともおすすめです。

5)今の気持ちを家族や友人と話し合う

悲しい気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人などに話してみましょう。何か意見を言われることが心配なら「気持ちだけ聞いて欲しい」とリクエストした上であなたの悲しみを共有してはいかがでしょうか。悲しい気持ちや不安な気持ちは人に話すことで小さくなりますよ。

6)ポジティブなニュースを探す

悲しい気持ちの時は、同じような気持ちになる情報ばかりに目が行ってしまいます。そのため、意識的にポジティブなニュースを探してみましょう。世界には必ず、人々の優しさ、愛情、喜び、幸せに溢れたニュースが存在します。気分が少し乗らない時でも、明るいニュースを見ることで心があたたかくなるかもしれませんよ。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。

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