悲しいニュース、不安なニュースに心が疲れたら|共感疲労を和らげるために今日からできること

 悲しいニュース、不安なニュースに心が疲れたら|共感疲労を和らげるために今日からできること
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綾
2022-06-13

共感疲労はどのように改善できるでしょうか。心の疲労=ストレスを感じたら、一度その対象から距離を置いてみましょう。五感を用いた整え方をヨガ的な視点から解説します。

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心の疲労を感じたら

2022年が始まりもう半年。一年の前半は毎年とても早く感じます。TVやラジオをつけるとコロナの感染状況や社会的な影響、そしてウクライナへの軍事侵攻のニュースで心がどんよりとしたものに浸食されていくのを感じます。社会の一員として今現実に起きていることを知らなければならないという義務感で、せめてラジオだけでもと目からの情報を絶ち、ラジオに切り替えたものの結果は同じ。誰かや何かに同情する慈愛の気持ちがあるからこそ心が脅かされるのですが、どうすればそれを回避しながら様々な情報に目を向けられるようになるのか。五感を用いた整え方をヨガ的な視点から解説します

まず、心の疲労=ストレスを感じたら、一度情報から距離を置いてみましょう。毎日習慣的につけているテレビやラジオはやめて脳と心を休ませることが大事です。

自然とつながる五感の使い方

情報過多な昨今では五感が鈍っている人が多いと言われています。五感を自然に使うことで脳が感じる疲れを癒すことができるのです。

「自然に使う」というのがポイントです。

まず、一日中私たちが使い続ける感覚である視覚。目からの情報は五感の80%をも占めると言われています。パソコンやスマホ、テレビから離れ、「優しいもの」を見るようにします。「優しいもの」とは「自然」です。近くにある木や緑、花を見てもよいし、空を見上げることも目に優しい方法です。夜に月を眺めるのも目を冷やしクールダウンさせる効果があるのでお勧めです。

2番目は聴覚。好きな音楽を聴きましょうクラシックが良いのでは?と構える必要はなく、自分の心に働きかける音楽が一番良いと言えるでしょう。また、ニュース以外のお気に入りのラジオ番組を聴くなどもよいでしょう。次に触覚。肌と肌を合わせること。スキンシップです。肌と肌が触れ合うことでオキシトシンという脳内物質が生成されて幸せを感じます。マッサージをしてもらうのも良いのですが、自分で自分の体を触って癒すこともおすすめできます。お風呂にゆっくりつかって自分の体を丁寧に洗った後、オイルを用いたセルフマッサージをすることで自分を大切にしている満足感に満たされます。またセルフハグ、両腕をクロスして自分を自分で抱きしめる行為も安心感が高まりとても有効です。

次は嗅覚。匂いは脳へダイレクトにつながっていると言われていることが科学的にも証明されています。脳の大脳辺縁系には快、不快や記憶の中枢を司る場所があり、そこが香りによって癒されることで私たちの心にも癒しをもたらします。香りと言えば好きなアロマを香らせた環境でヨガや瞑想をするのがおすすめです。最後に味覚ですが、おいしいものを食べること!手作りしたものや旬のものをよく噛んで味わって食べるのがおすすめです。それにより脳が満足し幸せを感じます。そしてその食材を作った人や環境に対しての感謝の気持ちも忘れずに持つことでより深く自然とつながることができます。

祈ることで得られる癒しと幸せ

ニュースに共感して疲れてしまうのは、自分がその出来事をまるでわが身に起きたことのように考えてしまうからです。これはニュースが悪いニュースであるほど起きやすいことだと思います。ヨガやマインドフルネスでは、起きたことをありのままに受け取るという事を実践します。淡々と深い感情はなしにただ受け入れる。冷たいと感じるかもしれませんが、そうではありません。何の価値判断もなく受け入れるという事は起きたことそのものと一番誠実に向き合うことだからです。そして、今自分がいる場所でできることを考え実行することが大切です。ヨガ的な実行の方法としてマントラを唱えることを推奨します。

平和と幸せを祈る言葉

Loka Samasta Sukino Bhavantu

生きとし生けるものすべてが平和で幸せでありますように という意味のマントラです。

太古の昔から祈りというのは災いから守られ幸せに生き、人間が自然界とつながるための方法でした。

生きとし生けるものに自分も内包されていると考えるのが自然ですが、日本語の意味を聞いて不自然さを感じる場合、「私が幸せでありますように」と、まず自分のことを祈ります。そして、「家族が幸せでありますように」と一番身近な人のことを祈ります。そして最後にこのマントラを唱えます。幸せはまず自分の内側から。そしてその幸せが波紋のように周囲に広がって大きくなっていきます。結果自分の心の平穏を保ちながら他の人の幸せを願い寄り添うことができ、一人一人が実践すれば世界平和も夢ではないのです。

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AUTHOR

綾

ヨガインストラクター、食養生コーディネーター。幼少期からクラシックバレエ、ダンスなどの身体活動を経験、2004年よりヨガを練習し始める。ヨガの呼吸とバランスの取れた動きと疲れた心身を回復する絶大な効果に感銘を受け、ヨガをライフワークにするためにインストラクターとなる。2005年~2021年までの間スタジオを中心にヨガインストラクターとして活動。現在はオンラインのグループレッスンとプライベートレッスン、対面の産後ヨガ、シニア向けのヨガを教えている。専門は「女性のためのヨガ」であり、女性の様々なライフステージをヨガでサポートするためのクラスやワークショップを開催。精神の学びにはまず体と心の健康が欠かせないという気づきから、食養生とアーユルヴェーダを学び実践中。真の健康と美しさを探求している。



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