自律神経の調整やイライラ、ほてりに効く…【更年期の不調】を和らげる「ハンド動気功」
ほてりや急な発汗、イライラなど、更年期に起こりやすい不調を和らげるヨガを症状別にご紹介!東洋医学の知識を持ち、陰ヨガや呼吸法に詳しい西川尚美先生に、ヨガと呼吸法、そして気功による対処法を教えていただきました。
自律神経を整えて不調にアプローチ
更年期の不調を和らげるために、ヨガで西川尚美先生が重視するのは呼吸法とリラックス感の高いポーズ。
「更年期は自律神経が乱れ、さまざまな不調が起こります。自律神経を整えるのにいちばんパワーを発揮するのが呼吸法。ポーズでは、自律神経をコントロールする脳へ続く脊柱管への刺激や、迷走神経を整える逆転のポーズなどが効果的です。プロップスなども活用して、ゆったりとリラックスしていくポーズがおすすめです。忙しく時間が気になる人は、タイマーを活用してみては。5分など時間を区切ると、その時間はヨガに集中できるようになります。ポーズをとるときはウジャイ呼吸(バンダを締め、声門を狭めて行う呼吸法)で行いましょう」
どこでも行える呼吸法は、症状が出た時の対応策として知っておくと安心です。
「ヨガするのもおっくう…」そんなときは「ハンド動気功」を試してみよう
ヨガをする気分にもなれない……。そんなときは、中国5000年の歴史を持つ「動気功」を取り入れた「ハンド動気功ヨガ」がおすすめです。
「ハンド動気功」とは?
「手にはたくさんの経絡やツボがあります。経絡とは体内に巡らされた、気・生命エネルギーが流れる川のような存在で、ツボは表皮にある、気の出入り口です。そこをトントンと手先で軽くタッピングすることで、気がスムーズに整えられ、更年期による不調を改善していくという、気功の一種です」(西川先生)
1.指先タッピング
両手の指先を合わせてトントンと1分たたく。指先には自律神経の調整やイライラ、ほてりに効くツボ「十宣」(じゅっせん)がある。
2.指の付け根タッピング
両手指を組み、付け根同士をトントンと1分たたく。手指の谷間には、ストレス緩和や肩こりに効くツボ「八邪」(はちじゃ)がある。
3.爪先こすり
両手の爪同士を1分こすり合わせる。爪の付け根には自律神経失調症や精神的な疲労に効く「井穴」(せいけつ)というツボがある。
4.手首にあるツボを刺激
手首を上に向けて1分、下に向けて1分ブラブラさせる。手首の中央の裏表に、自律神経を整える鍵となるツボがあり、揺らすことで開いていく。
5.労宮のツボタッピング
片方の手をグーにしてもう一方の手のひらを1分たたき、中央にあるツボ「労宮」(ろうきゅう)を刺激。ストレス、うつなどに効果がある。反対も。
6.手の甲タッピング
同じようにグーで手の甲を1分たたく。全身調節機能を整える効果がある「中渚」(ちゅうしょ)のツボを刺激できる。反対も。
7.小指タッピング
両手の小指側の側面を合わせ、トントンと1分たたき、脇と小指を結ぶ「心経」を刺激。心労、ストレスなどに効く。
8.合谷のツボタッピング
親指をくの字に曲げ、逆の手の人差し指と親指の谷間、へこんでいるあたりにある万能のツボ「合谷」(ごうこく)をトントンと1分たたく。反対も。
教えてくれたのは…西川尚美先生
サンディエゴでヨガに出会う。インサイトヨガのサラパワーズ氏、陰ヨガ創始者ポール・グリリー氏に師事。現在オンラインクラスでブレスワーク、陰ヨガ、瞑想の講座を開講している。
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