【前屈がラクになる】アキレス腱を伸ばしてふくらはぎを柔軟に!腓腹筋をゆるめる「筋膜リリース」
一生懸命ストレッチをしているのに、体が柔らかくならず、左右開脚や前後開脚、前屈が苦手という人も多いのでは。柔軟性を高めるカギは、実は「筋膜」にあり。筋膜から柔軟性を高める方法をご紹介!
筋肉を包む筋膜がゆるむと体は柔軟に!
「股関節まわりの筋肉が硬いと開脚や前屈の動きが制限されます。これを解決するには筋肉を包む筋膜にアプローチするのが効率的です」と峯岸道子先生。
筋肉は、表層から深層まで筋膜と呼ばれる組織に包まれています。そのため、筋膜が硬いとその内側の筋肉の動きが阻害され、ストレッチをしてもなかなか柔らかくならないのです。
「筋膜は全身に網目状に張り巡らされ、いくつかのグループに分かれています。同じグループの筋膜はお互いに影響し合うので、このつながりを利用すると筋膜はゆるみやすくなります」
筋膜は、潤いを失うと硬くなり、動きが抑制されてしまいます。ゆるめるポイントは、体を小さく動かし、筋膜に体液(管外液)を巡らせること。また温かい環境で時間をかけて行うとゆるみやすいので、ぜひお試しを。
前屈のための筋膜ゆるめ
腓腹筋をゆるめる
アキレス腱を伸ばしてふくらはぎを柔軟に
前屈で膝が曲がるのは、ふくらはぎに位置する腓腹筋が硬いため。腓腹筋の硬さは、ふくらはぎ上のハムストリングスを引っ張って、前屈の動きを阻害します。これを解消するのが、かかとからアキレス腱を覆う筋膜にアプローチするワーク。足首の角度を鋭角にするほど効果UP。
◎使うのは…浅後線
ハムストリングスをほぐす鍵となるのが、足指の裏~頭頂、額まで、体の背面を結ぶ浅後線。このつながりを利用してゆるめましょう。
HOW TO
①かかとを上げた正座から、左膝を立てる。左足のかかとを体に近づけ、両手を体の前の床につく。
②そのまま上体を前に倒して左足先に体重をかける→少し戻す動きを60秒の間繰り返す。反対側も同様に。【60秒】
POINT:かかとをできるかぎり恥骨に近づけ、足首の角度を鋭角にする。
ハムストリングスをゆるめる
頭頂を押し回して腿裏の柔軟性UP!
ハムストリングスが硬いと骨盤が後傾し、股関節から上半身を前に倒しにくくなります。浅後線の末端部分の頭頂の「帽状腱膜」をマッサージするように押し回すことで首の後ろ、背中、腿裏へとつながる筋膜がゆるみ、ハムストリングスが柔軟に。体を倒しやすくなり、前屈が深まります。
HOW TO
①正座になり、足先を立てる。おでこを膝の近くの床につける。両手の指先を床に。
②かかとからお尻を上げ、頭頂を床につける。頭頂のまわりをマッサージするようにユラユラゆらす。【60秒】
POINT:体側の床に手をついて体を支え、首に圧をかけすぎないように。
時間がないときはヘッドマッサージも効果的!
頭頂から直径10㎝ほどのところに両手をおく。頭皮を動かすようにしっかりと揉みほぐす。【90秒】
背中が丸く、太腿と胸の間が開いていた前屈がワーク後、腓腹筋とハムストリングスがほぐれたことで股関節の角度が鋭角に。床に両手がつくようになりました。
【BEFORE】
【AFTER】前屈が深まった!
教えてくれたのは…峯岸道子先生
「Body & Mind Yoga Studio」主宰。フィットネス界の草分け的存在として活躍後、2000年に沖ヨガ指導者認定資格を取得し、肩甲骨ヨガを発案。運動生理学に基づく的確なアプローチに定評があり、幅広い世代から支持される。
モデル…伊藤ニーナさん
GINGERスターオーディションモデル部門にてグランプリを受賞。『GINGER』(幻冬舎)、『CLASSY.』(光文社)などで活躍中。大型ファッションイベントやバラエティー番組にも多数出演している。
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