食物繊維はごぼうの5倍!体に優しいおやつ「干し柿」が冬に良い理由とは|管理栄養士が解説

 食物繊維はごぼうの5倍!体に優しいおやつ「干し柿」が冬に良い理由とは|管理栄養士が解説
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松田 真紀
松田 真紀
2021-12-14

近年人気の干し柿。砂糖を使わずともねっとりとした天然の甘さが魅力の和のドライフルーツです。柿を干すことでさらに栄養価もアップします。特に冬の健康&美容に優れた効果とは?

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国産の干し柿は砂糖を使わなくても自然の甘さでじゅうぶん!罪悪感なしの体に優しいドライフルーツ

秋冬になると店頭に並ぶ干し柿。その優れた効果から「美容おやつ」として人気が高まっています。さらにブランドの市田柿をはじめ、安心な国産で、砂糖を加えず合成着色料や添加物などを使わないものがほとんど。地産地消で輸送燃料などの負担も少ないドライフルーツは大変貴重なため、SDGSの意識の高まりもあり、地球にも体に優しいドライフルーツとしても注目されています。

栄養たっぷりの柿は「干す」ことで栄養が凝縮!さらに「体を冷やす」欠点が変化

柿は、血管を広げ血流促進する「シトルリン」というアミノ酸の一種や、優れた抗酸化作用を持つカロテノイドなどの栄養素に加え、食物繊維はごぼうの5倍、ポリフェノールは干しブドウの3倍。黒い斑点は、ポリフェノールを豊富に含んでいる証です。

ただし、生の柿には、体を冷やすという欠点がありました。それがなんと、干し柿にすることで体を温める性質に変化するのです。さらに水分が抜けるので、抗酸化栄養素やアミノ酸、食物繊維などの栄養素が凝縮。水分が飛んで、栄養素が凝縮。甘味も強くなり、スイーツ感もアップします。

秋から冬にかけてのお悩みにぴったり 血流改善・冷え性予防

柿に含まれるシトルリンを摂取すると、一酸化炭素を産生し、血管を広げることで血流改善が期待できます。血流が滞りがちな寒い季節、寒さが苦手、肩こりや疲れが気になるという冷え性予防にもぴったりです。

肌荒れ・老化予防

柿には、抗酸化成分のカロテノイドがぎっしり。干すことでその量がさらに凝縮。また、果物の中でもトップクラスの食物繊維との相乗効果で、肌あれ、老化予防に効果的です。

ウイルス対策・風邪予防

柿の渋い成分、タンニンは強い抗酸化栄養素。免疫力を維持し、風邪予防に最適です。また、豊富なカロテノイドは粘膜のウィルスに対する抵抗性があり、相乗効果が期待できます。

むくみ予防

寒くなると味の濃いものが食べたくなり、塩分摂取量が増えがち。血管を広げるシトルリンと塩分を排出するカリウムの相乗効果で、むくみ改善予防に繋がります。

イライラ予防・リラックス効果

秋冬の寒さと気圧の乱高下に、ストレスや天気頭痛などの不調を感じる人も多いのでは。柿には血管を広げて血圧を下げ、ストレス緩和させるGABAが含まれています。食物繊維も自律神経を整えてくれ、リラックス効果をサポート。

食べ過ぎはNG! ダイエット中は「午前中にナッツとホットドリンクで」満足感を

ダイエット中のおやつにする場合は、1回のおやつに半個程度が適量。ホットドリンクと一緒に食べて満足感を得ましょう。果糖はスピーディーにエネルギーに変わり、体のスイッチ入れてくれます。時間がない朝や、お茶の時間のおやつなどにおすすめ。ただし、柿は糖質を含む食べ物なので食べ過ぎはもちろんNG。おすすめはくるみと一緒に。ωー3系オイルが豊富なくるみは干し柿と相性抜群。一緒に食べることで血糖値の急上昇を抑えます。

カルシウム摂取が目的の場合は、チーズや牛乳、ヨーグルトとの食べ合わせは避けて

柿に含まれるタンニンは、カルシウムの吸収を阻害します。カルシウム補給を目的にチーズやヨーグルトなどの乳製品を摂取する場合は、一緒に食べるのは避けた方が良いでしょう。

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松田 真紀

松田 真紀

1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。



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