穀類だけどタンパク質は牛乳並み!管理栄養士が注目する「キヌア」の魅力とは

 穀類だけどタンパク質は牛乳並み!管理栄養士が注目する「キヌア」の魅力とは
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松田 真紀
松田 真紀
2021-12-13

今話題のキヌア。デリなどのサラダでもお馴染みですね。キヌアはコクリでありながら優れたプラントベース(植物性たんぱく質)食材。「米化」もOK!いつもの白米やパスタを置き換えることで腸内環境を整え、免疫力アップ、美肌、ダイエットにも効果が期待できます。

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キヌア(キノア)とは 

キヌア(キノア)とは、アンデス高原を原産地とするアワやキビなどと同じ雑穀の一種。インカ帝国の時代から食されてきました。栄養豊富で厳しい環境でも生き抜く力をもつキヌアは、飢餓や栄養失調、貧困の根絶に重要な食材として、国連のホームページには”UN celebrates Andean “super food”として掲載されています。その高い栄養価がNASAに評価され、宇宙食として採用されています。

穀類でありながら、牛乳に匹敵する「完全たんぱく質」が摂取可能

キヌア1カップ(200ml)程度で摂取できるたんぱく質は、およそ8g。牛乳(1カップおよそ7g)に匹敵するたんぱく質が摂取可能。卵1個(およそ6.2g)を上回ります。これは同じ穀類の白米の2倍。

しかも「9種類の必須アミノ酸がすべて」含まれている「完全タンパク食材」。ほとんどの植物性タンパク源には、この必須アミノ酸が数種類しか含まれていないので大変貴重な食材です。

食物繊維は白米の12倍!筋トレに必要な栄養素・マグネシウムや鉄分も

キヌア1カップで食物繊維が5g摂取が可能。これは白米の12倍に匹敵します。さらに鉄分とマグネシウムがたっぷり。マグネシウムは筋収縮に作用、骨の健康にも不可欠な栄養素。鉄分は、酸素を運び、疲労予防にも有効。筋力トレーニングを行う人にも必要な栄養素が豊富なのです。

「プラントベース」「グルテンフリー」「低GI」「抗酸化」。美容健康が高い人が主食に選ぶ理由

キヌアはヘルシーな主食、穀類として人気。植物性たんぱく質のメリットである食物繊維、抗酸化栄養やたんぱく質の相乗効果で、キヌアのGI値は(血糖値の上がりやすさ)は53と、穀類の中では低GIの穀類(白米はGI73)。普段摂取している穀類と置き換えることで美容やダイエット効果が。レッドキヌア、ブラックキヌアなどは色によって異なるポリフェノールを持ち、複数チャージすることで相乗効果がアップします。

「食物繊維」のオートミール、「たんぱく質」のキヌア

同じく優秀な全粒穀物「オートミール」と比べると、腸の調子を整える食物繊維は3分の2程度。一方、たんぱく質はキヌアの方が上です。ミネラルは1.5倍。鉄分やケルセチン、ケンフェロールという2種類の抗酸化物質やポリフェノールが含まれているため、美ボディづくり、抗酸化、アンチエジングを求める人におすすめ。 トッピング食材として超優秀なのです!

キヌアの魅力は、その食べやすさと使いやすさにあります。キヌアは、それ自体に香ばしい味わいがあるので、「米化」としてご飯に入れて炊くだけでも美味しいですし、シリアルやサラダにトッピングもできる汎用性が魅力です。ゴマのような小粒で、炒りごまやナッツのような味。そのまま食べてもおいしいですよ。

キヌアの効果的な「置き換え」4選

1.キヌアサラダ

キヌア
サラダのトッピングに!

最もポピュラーな食べ方が、サラダ。サラダに茹でたor蒸したキヌアをトッピングするだけ。ヴィーガンの人でも安心の、植物性タンパク質やビタミン、ミネラル、補給。栄養バランスが整います。

太りにくい低GI食材なので、サラダにありがちな糖質が多い炭水化物トッピング、たとえば、クルトン、チップス、クラッカー、ショートパスタ、などに置き換えることでダイエット効果も!グルテンフリーな点も◎。

2.キヌアごはん

キヌアの「米化」も簡単。水につけてふやかしておいたキヌアを白米に入れて、普通に炊飯器で炊くだけでキヌアご飯のできあがり。ゴマやもち麦に近い食感で、ごはん自体に風味がついて炊き込みご飯風になります。白米と置き換えることでダイエットとアンチエジング効果。また、冷やしおにぎりにして冷蔵庫で10度以下に冷やして食べると、糖質がレジスタントスターチに変化し、便秘解消にも効果的です。

キヌア
水につけてふやかしたキヌアを白米に入れて

3・キヌアシリアル

オートミールやミューズリーに加えることで、植物性タンパク質や鉄分をチャージ。ミルクやフルーツとも相性がよく、プチプチした食感とナッティな風味で食べ応えアップ。

4.キヌアパスタ

ショートパスタのように煮込み料理にもよく使われるキヌア。パスタと置き換えにするとグルテンフリー。

いかがでしたか?

人気のキヌア、私たちの生活にフィットした食材のひとつですね。ぜひ、使いこなしてみてください。
 

 

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松田 真紀

松田 真紀

1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。



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