気を使いすぎていませんか?浪費した気を充填するリラックス呼吸3つ
気が付く、気が重い、気が張る、気が伏せる…私たちの状態を表す表現に良く「気」が使われています。元気という言葉にも「気」が使われています。では気の元は何でしょうか?
日々の生活の中で、「気」をつかいすぎていませんか?
仕事、家事、育児、対人関係、集中をともなう作業…。「気」は目には見えないので分かりにくいかもしれませんが、心身の疲れや重たさを感じると、「あー、あらゆる場面で気をつかっていたな。」と気を浪費していることに気付くかもしれません。
「気」は何で作られている?
「気」は食べ物と、大気中のエネルギーで作られていると考えられています。そして、食べ物をいただいたり、呼吸により私たちの体中に取り込まれたエネルギーは、各内臓器官の働きによって、様々な種類の気が作られ、適度な運動をすることによって全身に気を巡らすことができると言われています。常に気持ち良く気が流れている状況が私たちの元気の源にもなっています。
浪費した気を充填する方法は?
気の充填方法は、質の良い睡眠、腹八分目ほどの食事(旬のものをいただく)、適度な運動、呼吸と言われています。バランス良くこれらが作用することで、体調が整っていきます。
今回はこの中でも、リラックスでき鎮静効果のある「呼吸」に注目して、気の流れを良くしていきましょう。吸う息で新鮮な酸素やエネルギーが背骨を通って体の隅々まで広がっていき、吐く息とともに、体や心がいらなくなったものを外へ手放すイメージをすると良いかもしれません。
ろうそくの呼吸
やり方
①あぐらの姿勢で背筋を気持ち良く伸ばして楽な姿勢で座る。
②両手を組み、人差し指の先を口の近くに持ってくる。人差し指の先がろうそくの形をしていると想像しながら、鼻から息を吸う。
③ゆっくり口から吐いて、ろうそくを消しましょう。そして、徐々に組んだ手を自分から離し遠くへ。細く長く吐く。(口からでも鼻からでも吐きやすいことを大事にする)
ハチの呼吸
やり方
①あぐらの姿勢で背筋を気持ち良く伸ばし、両手はももの上にそっとのせる。(手のひらは上向きでも下向きでもOK)
②鼻から息を吸う。
③吐いて、やさしいミツバチの「ブーン」の「ンー」という音を出す。お腹に響かせるような低い音、頭に響かせるような少し高い音、胸に響かせるような落ち着く音…。ご自身にとって心地良い音を響かせ、その音だけに集中する。
月と太陽の呼吸
やり方
①あぐらの姿勢で背筋を気持ち良く伸ばして楽な姿勢で座る。
②左手は左ひざの上にそっとのせ、右手の人差し指と中指を眉間にあてる。
③右手の親指で右の鼻孔を閉じ、左の鼻孔から吸う。
④右手の薬指、小指で左手の鼻孔を閉じ、右の鼻孔から吐く。
⑤続いて、右の鼻孔から吸い、右手の親指で右の鼻孔を閉じ、左の鼻孔から吐く。
③~⑤を1セットとして何回か繰り返す。
呼吸法を終えた後の今の気持ちはいかがでしょうか?
張り詰めていたものや滞っていたものが少し流れていく感覚はありますか?
川に石や落ち葉など障害物があると流れが塞き止められ、水が淀んで異臭がしてきたりするのと同じで、私たちの体も適宜、気持ち良く「気」を取り入れ、そしてテンポ良く「気」を流すことで、また次の活力へと繋がります。
今回ご紹介したものは呼吸法のなかのほんの一部ですが、ご自身に合う呼吸法を取り入れてみてください。
皆さまの日常が少しでも豊かなものへと繋がりますように。
AUTHOR
元田裕子
ヨガインストラクター。図書館司書として働いていた頃にヨガと出会う。心身がすっきり解放される感覚に魅了され、指導者資格を取得。現在は、オンラインレッスンのほか、横浜市内のヨガスタジオ、カルチャーセンター、子育て支援施設、神社などでクラスを担当。子どもから大人まで幅広い世代へセルフケアの大切さを伝えている。全米ヨガアライアンス500時間修了/龍村ヨガ指導者養成講座修了/経絡YOGA認定講師。インドのアーユルヴェーダDr.よりアーユルヴェーダ・マルマセラピーを学んでおり、アーユルヴェーダアドバイザー、マルマセラピストとしても活動の幅を広げている。
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