「性をコソコソ学んできた」世代が、未来のために今できること|Z 世代の起業家・鶴田七瀬さんに聞く
知識がないことに責任を感じる必要はない
――母親世代からは、学校での性教育だけでは不安という声もあります。そういったお母さん方に伝えたいことは?
自分が受けてきた学校での性教育が不十分だったことで、知識がないことに罪悪感を持っている親御さんも多いと思うんです。でも、知識がないのは仕方ないこと。これまで社会がそういう環境だっただけで、自分の責任じゃないですから。
でも、子どもにそれを継続してはいけないと思うんですね。その子が将来的に困ってしまうのであれば、それは周囲の環境を整える側の責任。知識がないことは自分の責任ではないけど、子どもの環境を整えていく責任はあるんじゃないかなと思います。
だからこそ、性教育が身近にある環境を整えてもらいたいなと。例えば、プライベートゾーンを教えるときに「恥ずかしいから」と伝えるのではなく、「大切なところだから守ろうね」と言い換える。恥ずかしいという言葉は否定的で、自己肯定感をけずっていってしまうものだと思いますし、「守る」という言葉の方がお子さんにも分かってもらいやすいのではないでしょうか。
――そういった性の話をするきっかけにソウレッジさんのアイテムを使うのも、ひとつの手ですね。
そうですね。「性教育トイレットペーパー」には、お子さんに質問されても大丈夫なように準備できる本を付けていますし、人生ゲームのような形で性の知識を得られる「ブレイクすごろく」は周りの人と意見を交わすきっかけになると思います。
スマホを持ってから性的なコンテンツでトラブルに巻き込まれることも多いですが、中学生とか、難しい年齢になってから性教育の話をしようとするとハードルが高いですよね。でも、小さいころから身近にあって話をしていれば、いざ困ったときにも相談しやすくなるのかなと感じています。
また、お子さんがいらっしゃらない方で性教育に関心がある方には、「寄付をする」という選択肢もあるのかなと。地域の性教育の水準を高めることで、子どもを性被害から守ることができる。地域の子どもを守るのは大人の役目でもありますから。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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