「性教育の課題を解決したい」無料イラスト素材集サイト運営に挑むZ世代クリエイターの心意気
今回インタビューしたのはZ世代のクリエイター、佐藤ちとさん。グラフィックデザイナーとして就労するかたわら、性に関するイラストを描くイラストレーターでもあります。そんな彼女が今取り組んでいるのが「性教育イラスト」を無償で提供するサイト作り。その立ち上げの動機や今後の展望について、詳しくお話を伺いました。
「誰でも無料でつかえるイラスト素材サイト立ち上げのために力を貸してください!」
明日からクラウドファンディングを開始する「性教育イラスト」の準備をしています!!✨
— 佐藤ちと┋ちばから改名! (@sato_chito_) March 19, 2021
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このツイートの主は、グラフィックデザイナーとして就労するかたわら、性に関するイラストを描くイラストレーターとしても活動している佐藤ちとさん。Z世代と言われる90年代後半生まれの彼女は、今、性教育イラストを無償で提供するサイトを作る準備を進めています。なぜ性教育なのか、なぜイラストなのか、なぜ"無償提供"にこだわるのか、佐藤さんの胸の内を聞いてみました。
セックスが何かを、インターネットで知る
現在、23歳の佐藤さん。彼女が受けてきた性教育は、昭和世代の受けてきたそれとほとんど変わりません。
「保健体育の授業で、男女分かれて、生理の話やナプキンの付け方を聞いたことは覚えています」
ただ、昭和世代と大きく違うのは、インターネットの存在です。
「両親から特別に性教育を受けたこともなく、学校の性教育もおそらくこれまで多くの日本の人たちが受けてきた、一般的な保健体育の授業の範疇のものだと思います。ただ、小学生の頃、すでにセックスについては知っていました。私が小学生時代、pixivが話題になっていたり2ちゃんねるもありましたし、そういう情報に触れる機会は多かったと思います。自然と、セックスって何をするものなのかは知っていました」
知らないがゆえの、やらかし行為
同世代の中でも、性の知識が豊富な佐藤さんは、よく友達から相談を受けると言います。
「低用量ピルについての相談は多いです。どのぐらいの頻度で飲むものなの?とか、副作用はあるの?とか。あとは性交痛や性病のことを聞かれたりもする。私は医者ではないので『最終的には病院に行かないとわからないよ』と言うしかないのですが(笑)、私が今知っていること、例えば、今はオンライン診療もあるよ、とかそんなことをアドバイスしたりしています」
そんな中、性教育の必要性を感じる告白を受けることもありました。
性的な欲求ではなく、あくまで子供らしい興味からの行動だったというのですが、女性器が傷つく恐れがある危険な行為だったそう。
「その子がなぜそんなことをしたのかと言えば、学校からも親からも、デリケートゾーン=プライベートゾーンを教えてもらっていなかったから。性教育の必要性を強く感じたエピソードでした」
性教育界隈と出会って
佐藤さんが本格的に「性教育界隈」と言われる世界と出会ったのは、大学生の頃。
「性全般に興味があった私は、知らないことを知りたいという思いから、大学2年生の時、性教育インフルエンサーのコンドームソムリエAiさんが主宰する『コンドームの試触会』に参加しました。そこで初めて『性教育界隈』というものがあることを知って、たくさんの性のアクティビストの方と出会い、お仕事をするようになりました。アクティビストの方がご自身の講演会のスライドに使うイラストを描いたり、パッケージデザインを担当したり」(佐藤さん)
その際、佐藤さんは、何回も同じような発注がくること気がつき「性教育」に特化したイラストの必要性を感じたのだそうです。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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