婦人科検診の痛みや不快感を減らすために知っておきたい2つのこと|産婦人科医に聞いた

 婦人科検診の痛みや不快感を減らすために知っておきたい2つのこと|産婦人科医に聞いた
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「何をされているのか分からない」という気持ちから、婦人科検診を苦手に思う人も少なくないのではないでしょうか。産婦人科医の犬飼加奈先生によると、不安や恐怖心からの緊張で体がこわばり、余計な力が入ってしまうことで検査に痛みを感じる場合も多いそう。今回は、婦人科検診をリラックスして受けるコツや検診の重要性などをお聞きしました。

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検査前に不安だという気持ちを伝えてほしい

――前回、検査に使う器具・腟鏡(クスコ)もそこまで大きなものではないとお聞きしましたが、挿入する位置は、普段私たちが使っているタンポンや月経カップより深いところなのでしょうか。

犬飼先生:位置は一緒です。タンポンも月経カップも子宮の出口、腟部に達する奥まで入れていると思いますので、腟鏡も全く同じ深さの場所ですね。

――同じ深さだとすると、異常がないのに痛みを強く感じるというのはやっぱり不安や恐怖心といった精神的なものが大きいのかもしれませんね。

犬飼先生:そうですね。腟鏡はタンポンなどに比べるとやや大きいですし、金属製なので違和感があるのは仕方のないことなのかなと思います。ですが、疼痛が強い方には腟鏡を濡らしたり、潤滑ゼリーを使ったりすることもできます。金属製でヒヤッとするのが嫌だという方もいますが、器具をウォーマーで温めている施設もあるんですよ。

検査をする側としては、できるだけ不快感が無いようにしたいと思っていますので、内診の前に例えば「痛みを感じやすいので小さな器具でお願いします」と言っていただければ、その場で対応も可能です。

――そうなんですか? 検査では、そういった希望を言ってはダメだと思っていました。我慢するのが普通かと……。

犬飼先生:そこは遠慮なく言っていただいて大丈夫です。明らかに腟の狭い方に関しては、こちらで器具の大きさを変えることもありますが、先にひと言、申し出ていただければ配慮することができますから。検査を受けるときの不快感を少しでも減らそうと、検診用に小さい器具をメーカーさんが作ってくれたりもしていますし、専用のゼリーもあります。

クスコ
検査に使うクスコは意外とサイズ展開が豊富。内診の前に「痛みを感じやすいので小さな器具でお願いします」と伝えることで、小さい器具に変えてもらえることも。photo by Adobe Stock

痛がって体が動いてしまったり、拒否反応で力が入ってしまったり。その結果、検査がスムーズに進まなくなってしまうと逆に時間がかかってしまいます。そこまで疼痛を伴う検査をしているわけではありませんし、異常がなければ検査台に上がってから降りるまで、わずか数分間です。恐怖心を持たずにリラックスして臨んでいただくとスムーズに早く終わって、気持ちも楽になるかと思います。

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Text by Mitsue Yoshida

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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