【ダイエットも若返りも腸が要】管理栄養士おすすめ、コンビニ・スーパーで手軽に買える腸ケアご飯5つ
健康な腸は1日にしてならず。だから、手間なし時短食材を使うべし! 腸内の善玉菌は加齢とともに減少し、太りやすくなるだけでなく、免疫力も低下します。つまり、腸が若い人は「太りにくく若い」ということ!さらに、ハッピーホルモンのセロトニンが生成されるので、いつでもハッピーなんです!腸を整えて、ハッピー&スリムに!病気に負けない心と体の免疫力を手にいれましょう。
善玉菌は年齢とともに減少!食欲も抑えにくくなる
腸内細菌には「善玉菌」と「悪玉菌」の2種類があります。食欲を抑えてくれるレプチンや、血管を若く保ち代謝をあげてくれるアディポネクチンに代表される「善玉菌」。体の代謝バランスを整えてくれて、極端に太ったり痩せたりしない健康な体を維持する菌です。一方、血栓を作り代謝を妨げるPA1、糖尿病などになりやすいTNF αといった「悪玉菌」と呼ばれるものも。悪玉菌とはその名の通り、太りやすくなってしまう菌です。善玉菌が多いと腸内環境が良い、つまり「若く、太りにくい腸」といえます。
善玉菌は乳幼児期が最も多く、加齢とともに減っていきます。加齢とともにこれまで食欲を抑制してコントロールしたり、血管を若く保ってくれたりと、太りにくい体をコントロールしてくれていた「善玉菌」の割合が減り、悪玉菌が増えてしまいます。
「以前よりもついつい食べ過ぎたり、間食をしてしまう」……食欲を抑えにくくなるのも善玉菌レプチンの減少が影響しているのです。
肉食で「悪玉菌にとって快適な腸」になっていませんか?
脂肪の多い肉類は消化しづらく、大量に摂取すると消化の段階で大腸を傷つけ、悪性物資である悪玉菌の温床になります。便秘により便が腸に長くとどまると、悪玉菌によって腐敗し毒素が発生。その毒素が腸の免疫を低下させ、悪玉菌が過ごしやすい環境をつくってしまいます。肉類や揚げ物を食べすぎた翌朝の悪臭便は、腸が汚れている証拠です。
腸をきれいにすれば、ハッピーで動ける体になれる!
腸内はハッピーホルモン「セロトニン」などを生成する場所。腸の善玉菌を増やしていつもきれいにしておくことは心にも良いのです。必要な栄養素をきちんと食べれば、腸の環境が良くなって、善玉菌が働いてくれ、太りにくくなり、結果的に痩せて若々しい体になれます。
太ってきた、お腹が出てきた……と言っても、食べないダイエットは非常に危険! 体が「省エネ」になってしまい、少ししか食べていないのに「痩せない体」に拍車をかけるだけでなく、タンパク質・カルシウム・ミネラルが不足してしまい、筋力が落ちると、ちょっとした段差で転倒しやすくなります。栄養素が足りていないと「動けない体」に……。これではハッピーではありません。ダイエットはポジティブな人生のために行うものです
腸は1日にしてならず。毎日取り入れたいから「とにかく手をかけない!」
腸を改善するには、とにかく毎日の積み重ねです。となると、できるだけストレスなく取り入れる工夫が大事。そこで、スーパーやコンビニで手軽に買える、腸ケアにおすすめの便利フードをご紹介します。
「ジャコ」「さけフレーク」魚が苦手な人にやさしい「オメガ3」
魚の脂は不飽和脂肪酸と呼ばれ、肉の脂に比べて、悪玉菌の発生を抑えて腸の炎症を抑えて太りにくい若々しい体を作ります。特に青魚や鮭は効果が高くダイエット効果も期待できる「オメガ3」が豊富。トレンドのさば水煮缶詰・はオメガ3をそのまま1缶に閉じ込めてあり、骨まで一緒に食べることができるので、カルシウムも同時に摂取できる優れもの。でも、苦手という人も多いはず。
「ジャコ」はイワシの稚魚!立派な青魚。毎日ひとつまみ10gで、食欲抑制効果のあるレプチンのエサになります。納豆や味噌汁など大豆製品にちょい足しすると、効果がアップ。頭からまるごと食べることができるので、骨に不可欠なカルシウムも摂取できます。彩がきれいでおにぎりにも人気の「さけフレーク」は、抗酸化作用の高いアスタキサンチンで、若さアップに最強。ちょっとお高めの鮭がリーズナブルに取り入れられるのも魅力。
充実!コンビニでも買える「玄米・もち麦おにぎり」
玄米の胚芽部分は、善玉菌の餌になる食物繊維をはじめ、満腹ホルモンの分泌に効果的なタンパク質、脂質、ビタミンB群などが、ほぼカバーできます。でも、自宅で炊くのは面倒、家ではおいしく炊けない……という方も多いのでは。
そういう時こそ、コンビニやスーパーの玄米やもち麦のおにぎりを利用して。玄米は白米よりもどうしてもパサパサしやすいので、混ぜご飯風のものが入門編として食べやすいはず。コンビニはもち麦や玄米おにぎりが得意。胡麻やひじき、じゃこといった腸ケア食材が一緒に摂れて一石二鳥!忙しい朝やランチに食べれば、その日は快腸。
わかめ&あおさの「インスタント味噌汁」は、ぽっこりお腹解消スープ!
わかめやあおさなどの海藻に含まれるのが水に溶けてドロドロになる「水溶性食物繊維」。腸内のコレステロールなど余分な脂肪を吸着し、体外に排出してくれ、体に脂肪をつきにくくしてくれます。腸の粘膜を傷つける塩分を排出し、血糖値の上昇を抑制するなど、お腹ぽっこりの原因と徹底対決してくれます。
味噌汁の味噌は、善玉菌の大好物である「大豆オリゴ糖」がたっぷり。あたたかい汁物で腸をリラックスさせて排便をスムーズにします。お腹すっきりを目指しましょう。
「ぬか漬け」胃酸に負けない、強い乳酸菌と麹菌の強力タッグ!
「香の物」と呼ばれる漬物は、古くから生食の多い和食の整腸剤です。フグの刺身には、整腸剤としてナスのぬか漬けが添えられるほど、こうじ菌は腸を整える力を持っています。野菜を発酵させることで、免疫を上げる野菜の栄養素がさらに凝縮。人蔘や大根などを栄養価の高い皮ごと食べることで、腸のデトックスをしてくれます。調味料で味付けした即席漬けではなく、生きた菌が発酵させた漬物を食べましょう。
夜食には、夜働く「タレなし納豆」を
どうしても夜にお腹が空いてしまった! そんな時には納豆をオススメします。納豆独自の菌である納豆キナーゼは、夜活発に働きます。腸を整えるとともに、血管の血栓を溶かす働きがあるので、朝多い動脈硬化の発作予防にも。また、大豆には安眠できるホルモンの分泌効果もあります。とはいえ、夜は腸も休ませる時間。糖質と塩分を含むタレはなしで腸を労って。
「腸に良い食材」はどれも腹持ちがよく、腸にも長くとどまるのが特徴。朝食べておくと、次の食事であるお昼ごはんを食べたときにもよい影響を及ぼす「セカンドミール効果」でお得。
朝が忙しいなら昼ごはんでもOK。自身が無理なく取り入れやすいタイミングでOK。続けることで自分の体の変化を楽しんでください。
腸内環境が整えば善玉菌が増え、適度に食欲抑制もできるようになる好循環が生まれます。しっかり食べても極端に太る心配がなく、自然と食欲が落ち着く……これは痩せるためのカロリー計算や、単なる食事を減らす小食とはまったく違う考え方です。若い腸のために、しっかり食べて、しっかり動いてメリハリのある生活を。きっと今後の人生が充実してハッピーになるはずです。
AUTHOR
松田 真紀
1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。
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