【ポジティブ疲れになってない?】自分の「影」の部分を受け入れ、本来の自分とつながるヨガの練習法

 【ポジティブ疲れになってない?】自分の「影」の部分を受け入れ、本来の自分とつながるヨガの練習法
Brien Hollowell

ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!不快感と折り合いをつけ、自分を強化していくシークエンスを取り入れてみよう。

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今日は、自分のなかに潜んでいる邪悪な性質について考えてみよう。この性質は私たちのDNAに染み込んでいて、そこから発せられる声が頭をいっぱいにして、行動を麻痺させることがある。そして生まれる悪魔のような嗜好に心が侵されると、私たちは激しい自己嫌悪に陥る。また、このような思考は、肩を固めて腰をこわばらせ、全身に閉塞感を引き起こす。私たちがいつも最高のマインドを維持できないのはこの思考のせいだとわかっているが、恐怖心により悪魔の支配下に置かれ続けている。

自分の影の部分を認めよう

自分の影の部分に向き合う、という考え方は今、自己啓発の分野でもてはやされていて、多くの宗教指導者やヒーラー、セラピストが治療に取り入れているが、自分の影の部分と向き合う前に、この方法について理解しておくことが重要だ。
影の部分というのは皆さんの個性の暗い側面のことで、恥、嫉妬、怒り、欲のような厄介な感情の裏にある。この暗い側面には、欲望や願望、権力欲求も含まれる。誰でも子供の頃は、人としてのあらゆる感情を自由に感じることができ、愛情、優しさ、親切心、思いやりといった明るい感情と、暗い感情が自然に釣り合うようになっている。しかし、年齢を重ねるにつれて、私たちは暗い感情を抑えることを学んでいく。兄弟や学校の友達を蹴ることが怒りを表す適切な方法でないことは間違いないが、怒りや恥ずかしさを抑えることが最善の方法でないことも確かだ。
私たちは時がたつにつれて、自分の影の部分を認めなくなったり、過食や過剰な頑張り、スマートフォンの使いすぎのような異常な行動で覆い隠したり、なんでも他人に合わせて自分自身を裏切ったりしてしまう。怒りや嫉妬、恥などの気持ちを他人にむき出しにしてしまうこともある。このような行動は多くの場合、完全に無意識だ。だからこそ、人間関係もキャリアも自分の魂もめちゃくちゃにしてしまう。自分の影の部分を認めないと、命の輝きが曇ってしまうだろう。

本当の自分とつながろう

自分の影の部分と向き合うには、自分の皮を1枚1枚剝いていき、根幹に染み込んだ癖やふるまいを解放する必要がある。心と体を清めるためにヨガの練習を40日間続けたり、呼吸法を毎朝続けたりすることは、忍耐力を養って厄介な考えや感情と折り合いをつけ、そのような感情と親しくなって、そういった感情が生じるのは自然なことだと理解するのに役立つ。
不快という霧の中に入ると、すでに失ったと思っていた魂の輝きが見えてくる。自分の値打ちをよく理解して影の部分と健全な関係を結ぶと、自分自身をそっくりそのまま表せるようになる。
これから紹介するシークエンスでは、難度の高いポーズと火の呼吸で熱を生み出して、深い精神的な取り組みを支える。このシークエンスは、自分の影の部分を直視して不快感と折り合いをつけるのに役立つ。また、自分を変えるのはこの対極にある考え方であると実感できるようになる。内側から自分を強化していくと、影の部分をしっかり受け止めて、その部分と軽やかに踊れるようになる。

1.火の呼吸
楽に座れる姿勢を見つける。背骨を伸ばしたまま両腕を上に伸ばして、親指を上に向けて他の指は曲げる。鼻から息を吸う(このときみぞおちと腹部は自然に背骨から離れる)。鼻から素早く息を吐いて、へそを背骨のほうに引く。1分間続ける。

自分の影の部分と軽やかに踊ろう
火の呼吸
photo by  Brien Hollowell

2.スーフィー・グラインズ(上体の旋回) 
安楽座になり、手のひらを脚におく。吸う息で胸部を前に出してから右に回し、吐く息で背中を丸めて左に回す。この背骨のウォームアップを7回繰り返したら、反対側も同様に行う。

自分の影の部分と軽やかに踊ろう
スーフィー・グラインズ(上体の旋回)
photo by  Brien Hollowell

3.立位の三日月
ターダーサナ(山のポーズ)から、へそを背骨に向かって引く。両足を踏みながら、腕を頭上に伸ばして顔を両側からはさむ。ここで体を左に傾け腕と背骨の右側を伸ばす。肩の緊張をゆるめる。胸部は開いたままにする。5回呼吸する間この姿勢を保持したら、息を吸いながら中央に戻る。反対側も同様に行う。

自分の影の部分と軽やかに踊ろう
立位の三日月
photo by  Brien Hollowell
自分の影の部分と軽やかに踊ろう
立位の三日月
photo by  Brien Hollowell
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by Faith Hunter
photos by Brien Hollowell
translation by Setsuko Mori
yoga Journal日本版Vol.74掲載

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