【体の不調と野菜の形の関係「同類相補」】人の臓器に効く！？形がそっくりな野菜とは？

目…人参

人参をカットすると瞳のような形に似ていますよね。ニンジンには、「βカロテン」という体内でビタミンAに変化する色素が豊富に含まれています。 ビタミンＡは目の疲れやかすみ目の原因となる毛様体の筋肉の弾力性を回復・改善させる役割があります。また、抗酸化作用もあり「目の老化」を防いでくれます。カロテンは油に溶けやすい性質があるのでビタミンＡの吸収率を高めるためにも油を使った料理がおすすめです。

心臓…トマト

ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるくらい、トマトは頼れる野菜と言われています。中でもトマトに含まれる「リコピン」には強い抗酸化作用があり、βカロテンの2倍、ビタミンEの1,000倍とも言われ、血管の老化を防ぐ物質の吸収を高める役割があります。また、リコピンは加熱することで吸収率が高まります。リコピンは加熱に強く油に溶けやすい性質があるためトマトとオリーブオイルの組み合わせはとても良い相性とも言えます。アメリカ合衆国の大手総合情報サービス会社bloombergが毎年発表している【Healthy Nation Rankings】でもヨーロッパが半数を占めているのも、もしかしたらトマトのおかげかもしれませんね。Bloomberg’s Global Health Index For 2020より

子宮…アボカド

こちらは「森のバター」と言われているアボカド。卵のような形が卵巣に似ていますね。アボカドには妊婦さんに不足しがちな造血作用を持つ栄養素「葉酸」が豊富に含まれています。
※葉酸の成人1日必要摂取量は200μg、アボカド１つで約半量が摂取できますが妊婦さんはその倍の400μgが目安となりますので、他の食品もバランスよく摂取しましょう。

血液…ビーツ

「飲む血液」ビーツ（テーブルビート）。赤い蕪のような形をした西洋野菜でロシア料理の「ボルシチ」をはじめ欧米では身近な野菜の一つです。最近は日本でも良く目にするようになり、一度は調理したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。切るだけでまな板や手が赤く染まってしまうほどのテーブルビートには「NO（一酸化窒素）」という血管の筋肉を柔らかくし血流をスムーズにしたり、血管の中で血栓の発生を防ぐ効果が期待され、動脈硬化の予防や狭心症の患者に注目されている物質が含まれています。

胃…生姜

胃と生姜、似ていないことも…ないですね。生姜の辛味のもととなる「ジンゲロン」と「ショーガオール」という成分は胃の血流や胃液の分泌を盛んにし、食欲を増進・消化機能を高める効果があります。また抗菌作用があるため、食中毒を予防する効果もあります。生姜の成分は漢方薬としても使用されており、吐き気や食欲不振を改善する健胃作用の他解熱や咳止め効果も期待できます。
※生姜は火を通したり乾燥させると生姜に含まれる「ショウガオール」の効能により身体を温める効果がありますが、生で摂取すると解熱・殺菌の効果で身体を冷やします。また、生姜は効能が高いため過剰摂取は逆に胃に負担をかけてしまいます。ご自身の症状に合わせて上手に取り入れましょう。

こうして見てみると面白いですね。風邪の初期症状に蓮根湯を、むくみに小豆茶を、PCなどの疲れ目に人参を…サプリや薬を摂る前に普段の生活に身近な野菜を取り込んでみてはいかがでしょうか。

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