同僚や後輩、上司…職場にいる「どうしても嫌いな人」への意識を変える方法
その人は自分に似ているところがあるのだろうか
その人は自分と似たところがありますか?それとも、自分と真逆なタイプの人でしょうか。
もし真逆のタイプだとしたら、自分が大切にしている価値観や信念と反した行動を取っているために苦手だと感じるのかもしれません。自分がその信念を大切にしている程、その信念に反する相手には苦手感や苛立ちを感じてしまいます。例えば、「クライアントを第一優先で考える」という信念を強く持っている方は、クライアントを優先していないように見える同僚に対して苛立ちを感じることでしょう。価値観や信念は人によってそれぞれです。他人の信念や行動をコントロールすることはできません。他人の言動にイライラしてしまう場合は、自他の境界線を意識してみましょう。自分はできる範囲のところまでやり、後は相手の考えや行動を尊重します。境界線の先は、相手の自由であり、相手の責任になります。そして、納得できない場合は、相手はどのような価値観や信念を持っているのか話をしてみましょう。価値観や信念を理解することで、何故そのような行動を取ったのか理解でき、受け入れられる場合があるでしょう。
振り返った結果、認めたくないけれど、自分と似たところを持っている人だったかもしれません。「同族嫌悪」という言葉を聞いたことがあるでしょう。私たちは、自分の欠点や特徴を認められない程、同じ要素を持つ相手に嫌悪感を感じてしまいます。例えば、自分自身も自己中心的な面があり、それを認めたくないからこそ、自己中心的な行動を取る相手に嫌悪を感じている場合があります。私たちは同じ特徴を持つ相手を批判することで、自分の特徴に目を向けずに済むのです。この場合は、自分の認めたくない部分に気づき、自分の良い面も悪い面も含めて、あるがままの自分を受け入れることが大切です。自分の特徴をあるがまま受け入れるのは大変なことです。まずは、「自分もそういうところがあるな」「認めたくないけどな」と、認めたくない想いも含めてマイルドに抱えてみましょう。
ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。
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