「話し合いにならない」パートナーとのやりとりに悪循環を感じる人が理解したいカップル・ダンスとは?

 「話し合いにならない」パートナーとのやりとりに悪循環を感じる人が理解したいカップル・ダンスとは?
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南 舞
南 舞
2021-02-26
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悪循環のダンスから抜け出すために

カップルの問題は2人の問題であることを認識する

問題が起きると、どうしても『相手だけが悪い』と思いがちですが、カップル間で起きていることのほとんどは、2人の中でのコミュニケーション不足によってボタンのかけ違いが起きていることがほとんど。どちらが悪いか原因探しをするよりも、『2人の問題だから、2人で解決する』という視点を持つことが大切なのだと思います。

自分への理解を深める

カップル間のこととなると、相手の心理や行動への分析、そして相手をコントロールすることの方に意識が向きがちですが、相手を変えることはそうそう簡単にできるものではありません。それよりも、今自分の中に湧き上がっている感情や、クセになっている思考、コミュニケーションのパターンなどを整理し、自分に対する理解を深めていくことの方を優先することをおすすめします。自分を客観的に見ていくことで、悪循環が起きそうな状況を目の前にした時に、それを回避する思考や行動につなげられる可能性がグッと高くなりますよ。

アサーティブなコミュニケーションを意識する

アサーションとは、自分のことも相手のことも大切にする自己表現のこと。自分の気持ちや考え、欲求を相手に伝えるために、「私は」を主語にして【iメッセージ(私はメッセージ)】を意識したり、相手に【肯定的なメッセージ】を伝えることを意識すること(「お疲れ様」「このおかず、美味しいよ」「ゆっくり休んでね」など)も、アサーティブなコミュニケーションでは大切なことです。

2人では解決が難しい

とはいえ、問題が長期化していると、当事者間での解決がなかなか難しいこともあるでしょう。そんな時こそ専門家の力を頼ってみてはいかがでしょうか。日本でもカップルに対して行われるセラピーやカウンセリングが少しずつ普及しています。親戚や友人などの近しい人が間に入ると、本音で話せなかったり、冷静な話し合いにならないこともあると思います。そんな時こそ臨床心理士などの心の専門家が第三者的な視点で入ることによって、客観的に2人の関係を見つめることができますよ。

参考文献:野末武義(2015)『夫婦・カップルのためのアサーション  自分もパートナーも大切にする自己表現』金子書房

ライター/南 舞

臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

Instagram: @maiminami831

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