慢性的な首こり・肩こりを一気にほぐす「ダラッと」がポイント【肩甲骨脱力マッサージ】
リモートワークや外出自粛で、家で過ごす時間が増えた今、肩や首のこり、慢性疲労など、プチトラブルに悩む人が増えています。そこで、硬くなりがちな肩甲骨をほぐして不調を解消する「肩甲骨マッサージ」を峯岸道子先生が伝授!
肩甲骨を積極的に動かし体と心の緊張を和らげる
「四足歩行から二足歩行に進化した段階で、首こりや肩こりは人間の宿命です」と峯岸先生。
というのも、二本の脚で立つと、首と肩には頭と腕の重さ、合計約14㎏が常にかかっている状態になるから。ただ姿勢を保つだけでも筋肉に負荷がかかっているのです。加えて、パソコンやスマホを猫背で見続けたり、運動不足で背骨や肩甲骨の動きが低下するなど、日常動作が筋肉をアンバランスに収縮させ、こりを悪化させることも。
「また、コロナ禍の不安がマインドに悪影響を及ぼし、自分を守る=心臓を守るために背中を丸めて胸を閉じ、背面をこわばらせる人も増えています。過敏な状態は交感神経を優位に働かせるので頭痛や睡眠トラブルの原因にも。
こうした不調を解消するには、肩甲骨を積極的に動かす〝肩甲骨ヨガ〞が効果的です。肩甲骨まわりの緊張がゆるみ、肩や首が楽になるとともに、胸が開きやすくなり、気持ちも前向きになれます!」
慢性の首こり・肩こりに悩む人はまずココから!肩甲骨まわりのこりを一気にほぐすプレワーク
慢性的な首の痛みや肩の重だるさは、肩甲骨まわりが固まっているサイン。斜角筋(首の前面)、僧帽筋(後背面)、肩甲挙筋(側面)など、首と肩甲骨をつなぐ表層の大きな筋肉にアプローチし、全体のこわばりを解消!
ワーク1 床で:脱力した状態で肩まわりをマッサージ
首・肩まわりの筋肉をゆるめるのに大切なのは、頭や腕の重さを極力なくすこと。肘をつっぱって首・肩を脱力し、こりの原因になる筋肉をゆるめます。「だらしなく座る」のがコツ。
HOW TO:
ブロックに「ダラッと」座る。両手をマット幅に開き体の後ろ、脚はラクな位置に投げ出す。全身の力を抜き、背骨を垂らして3呼吸。
・肩に体を預けるように脱力
・膝は曲げても伸ばしてもOK
【右】
右坐骨に体重をのせ、右肩に頭を預ける。そのまま頭を前後に動かし、ゆっくり3呼吸。
【左】
左坐骨に体重をのせ、左肩に頭を預ける。頭を前後に動かし3呼吸。頭が肩にのらない人は両手の幅を広げて。
【後ろ】
シャンプー台に頭をのせるイメージで、頭を後ろに倒す。首を左右にユラユラと小さく揺らしながらゆっくり3呼吸。
ワーク2 椅子で:オフィスや外出先で首&肩こりを即解消
オフィスなど床に座れない環境では椅子に座ってトライ。手を床につく代わりに太腿を押すことで肩甲骨が自然と持ち上がり、肩まわりの筋肉をゆるめることができます。
HOW TO:
椅子に座り、背筋を伸ばす。両手を膝におき、指先を正面に向けて鼠蹊部へ引き寄せる。太腿を押して肩甲骨を上げ3呼吸。
・肩甲骨を上げ首の力は抜く
・両手で左右の腿をしっかり押す
【後ろ】
そのまま頭を後ろに傾け首を左右にユラユラと小さく揺らしながらゆっくり3呼吸。
【右】
右の坐骨に体重をのせ、背骨を右に傾けて頭をのせる。その状態で頭を前後に動かし、ゆっくり3呼吸。
【左】
左の坐骨に体重をのせ、背骨を左に傾けて頭をのせる。その状態で頭を前後に動かし、ゆっくり3呼吸。
教えてくれたのは…峯岸道子先生
「Body & Mind Yoga Studio」主宰。フィットネス界の草分け的存在として活躍後、2000年に沖ヨガ指導者認定資格を取得し、肩甲骨ヨガを発案。運動生理学に基づく的確なアプローチに定評があり、幅広い世代から支持されている。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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