重たい首・肩がラクになる!「肩甲骨6方向ストレッチ」【肩甲骨の動きチェック付き】
ヨガのクラスでも、よく耳にする肩甲骨。肩甲骨がスムーズに動く体は、不調知らずといわれます。まずは肩甲骨の正しい動きを学びましょう。
肩甲骨はどう動く?機能を上げるには?肩甲骨Q&A
肩甲骨の動きを よくして不調を改善
肩甲骨の動きは大きく分けて①挙上(肩甲骨を上げる)、②下制(肩甲骨を下げる)、③内転(肩甲骨を寄せる)、④外転(肩甲骨を広げる)、⑤上方回旋(肩甲骨を外側に回転させる)、⑥下方回旋(肩甲骨を内側に回転させる)に分類されます。このうち多くの人に癖づいているのが、肩甲骨が上がった状態。これは、スマホやパソコンに向かう時間が長いのも原因のひとつ。このように肩甲骨が偏った動きだけをしていると、まわりの筋肉が緊張して固まり、不調の原因になってしまいます。
不調を解消し、肩甲骨の柔軟性を養うには、下の図にあるように6方向の動きをよくして動きの偏りをなくすことが大切です。まずは肩甲骨のしくみを理解し、可動域を広げていきましょう。
肩甲骨は6方向に動く
【挙上】
【下制】
【内転】
【外転】
【上方回旋】
【下方回旋】
Q.肩甲骨の動きが良いか悪いか、チェックする方法は?
A.腕を動かすとき、まず肩が上がるのは×
肩甲骨が正しく動かないときは、必ず代償となる動作があります。その代表が、肩が上がるということ。特に腕を頭上に上げたり、横に開くときに肩が上がる場合は注意が必要です。
頭上で合掌したり、戦士のポーズⅡをとっているときに「肩が上がっている」といわれる人は、肩甲骨の動きが悪くなっているのかも。
Q.なぜ肩甲骨から腕を動かしてと言われるの?
A.肩甲骨は腕の動きを安全にサポート
本来なら腕を上げれば肩甲骨も動き、肩関節の可動域を補ってくれます。反対に肩甲骨が動かせないと、可動域が狭まり肩を痛める原因に。
肩甲骨を動かさず、肩関節だけを動かして腕を上げることができるのは、体側から135度まで。
肩関節が外転すると、肩甲骨はその角度の半分だけ上方回旋する。肩関節が120度外転したら、肩甲骨は60度上方回旋し、合計180度に。そのため腕を真上まで上げることが可能に。
Q.よく「肩を下げて」と言われますが直すのが難しい!
A.横になり、意識して肩を下げる練習を
立ったままの姿勢だと、重力で肩が自然と下がるため、自分の意思で肩を下げる感覚をつかむのは困難。仰向けになると肩が床に引っかかるため、自分で肩を脚方向に下げる練習になりおすすめです。
Q.肩甲骨の動きを良くする方法は?
内転・外転の動き
A.壁に向かって指を突き背中の感覚をつかむ
腕を前に突き出すときは肩甲骨が広がり(外転)、腕を後ろに引くと肩甲骨が寄ります(内転)。壁の前に立ち、腕を伸ばして軽く指先をつけ、それぞれの感覚をつかんで。
指先がつく
後ろは…
腕を前に突き出すと肩甲骨が外側に広がります。これは外転の動きで、背中が少し丸まる感じ。
指先が離れる
後ろは…
腕を後ろに引くと肩甲骨が内側に寄ります。これは内転の動き。少し胸を張ったような感覚になるはず。
上方回旋・下方回旋の動き
A.腕を上下して、肩甲骨の回転を感じよう
両腕を頭上に上げると肩甲骨は外に回り(上方回旋)、そこから下げると内に回ります(下方回旋)。肘を軽く曲げ、肩が上下しないように気をつけて繰り返してみましょう。
腕を上に上げると、右側の肩甲骨は反時計回りに、左肩甲骨は時計回りに回旋する。
後ろは…
腕を後ろに引くと、右側の肩甲骨は時計回りに、左肩甲骨は反時計回りに回旋する。肩が上がらないように。
後ろは…
「下制の動き」の練習は、上の「仰向けで行うワーク」がおすすめ!
教えてくれたのは…清水 忍先生
インストラクションズ代表、トレーニングジム「IPF」ヘッドトレーナー、全米スポーツ医学会認定運動生理学士。西武ライオンズや広島カープなどプロ野球選手のパーソナルトレーナーとしても活動。
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