柔軟性ゼロでもOK!柔軟性は後からついてくる「ヨガの基礎力が上がる練習法」
ヨガは柔軟性がないと楽しめないと思っていませんか?ならば、このシークエンスをお試しください!体が硬い人でもヨガの醍醐味がしっかり味わえる、スペシャルプログラムです。
柔軟性に関係ない筋力&バランスポーズが鍵
かつて自衛隊の男性職員にヨガの指導を行っていたというキミ先生。50歳以上、運動経験なしの、いわゆる「体が硬い人」を対象に、無理なく行えるヨガを長年指導してこられました。そこで今回は「体が硬くてヨガなんて、とてもとても...」と思っている方に向け、どんな柔軟性の人でもできるシークエンスをつくっていただきました。
ポイントは、あえて柔軟性にフォーカスしないこと。
体が硬い人にとって、たくさん伸ばすポーズはつらいだけ。そのため、このシークエンスは柔軟性がなくてもチャンレジできる筋力・バランス系のポーズでしっかり動くことに重点が置かれています。その結果、体幹が鍛えられ、柔らかく動ける体の基礎ができるのです。これなら、今の体のままでヨガの醍醐味を味わえます。少しずつ体が開いていく心地よさを体感してみましょう!
柔軟性は後からついてくる!ヨガの基礎力が上がるシークエンスのポイント
1. 呼吸を最優先に
常に自分の呼吸を見つめましょう。普段どおりの呼吸ができていないときは、無理しているとき。強度を下げてゆとりのある呼吸に戻して。
2. 基礎的な体幹の筋力をつける
体の中心である体幹の筋肉を鍛えましょう。体幹部が強く安定してくると、腕や脚が開きやすくなり、柔軟性アップにつながります。
3. 立位&うつ伏せ・ 仰向けポーズ からじっくりと
体が硬い人にとって座位はきつい姿勢です。不要な緊張が入りにくく、骨盤が立つポジション「立位・うつ伏せ・仰向け」がおすすめ。
4. バランスポーズでヨガの醍醐味を味わう
柔軟性よりも筋力が物を言うバランスポーズは、誰でも充実感が得られておすすめ。バランス力だけでなく体の調和もとれてきます。
バカーサナには柔軟性は関係なし!
プレワーク
楽な姿勢で硬くなった筋肉をほぐす
目的は...
深い呼吸ができる体の準備
まずは肩まわり、脊柱など大きな関節を動かして固まっている筋肉をほぐすことで、動きやすい体のベースをつくります。呼吸の広がりを感じて動けるようになったら、最後に腹筋を刺激して大きく動く準備を。膝立ちがきつければ立位など楽な姿勢で行いましょう。
1. 肘の曲げ伸ばしで肩まわりをほぐす
膝立ちになり、手のひらを上にして肘を曲げる。吸って肘を伸ばし、吐いて肘を曲げる、を3回繰り返す。
つま先立ちで、かかとの上にお尻をのせる。
2. 腕をねじって胸〜腕の筋膜を伸ばす
腕を斜めに広げ、下の腕は内側に、上の腕は外側にねじる。その状態で腕を後ろに引いて筋膜を伸ばし、3呼吸キープ。反対側も。
3. 肩・肘・手首と背骨をほぐす
吸いながら肘を後ろに引いて背骨を反らし、吐きながら腕を前に伸ばして背骨を丸める、を3回繰り返す。
横から見ると
4. 体幹をねじって腹筋を目覚めさせる
片手は後頭部、もう一方は反対側の腿の上におく。吐いて肘を引きツイスト。顔は正面に向けたまま3呼吸キープ。反対側も。
5. 体側をほぐして呼吸をしやすく
両手を頭の後ろにおき、吸って肘を真横に開く。体側の伸びを感じながら吐いて側屈して3呼吸。反対側も。
6. 指の間を開いてマットをつかむ準備
片手をパーにして開く。もう一方の手で指の間を広げるように1本1本開く。反対の手も。
指の間に反対の手を入れて押し広げる。
7. 背骨を伸ばして呼吸しやすい体に
四つん這いから、膝を後ろに引いて胸を落として3〜4呼吸キープ。背骨が伸び、肩と胸が開いて呼吸が深まる。
8. 四つん這いでバランス力を養う
四つん這いから、吐いて腕と脚を寄せて背骨を丸め、吸って腕と脚を伸ばしてお腹を引き上げる、を3回繰り返す。反対側も。
立位
硬くてもできる立位で下半身をほぐす
目的は...
股関節の可動域を広げる
初心者でも取り組みやすい立位のパートです。メインポーズは、柔軟性に関係なく挑戦できるバランスポーズに。全身のバランスが整うだけでなく集中力がアップし、体幹強化にもつながります。股関節を開くポーズで、無理なく可動域を広げていきましょう。
1. ヴィーラバッドラーサナII:左右に脚を広げ股関節を刺激
両脚を開き、前脚を曲げてすねを床と垂直にする。腕は床と平行にして3呼吸。膝が内側に入らないように注意。
硬い人の足のおき方は
かかと同士を一直線にすると、前膝を外側に開きやすい。
上体を右に倒して右膝に肘をのせる。左手は腰。
2. パールシュヴァコーナーサナ:股関節を開いたまま大臀筋と太腿を鍛える
左手を上に伸ばし、目線は手の先へ。両足で床を押して開いた股関節をキープして3呼吸。背骨を真っすぐ保つ。
両脚を閉じ、膝を曲げてお尻を斜め後ろに引く。手は腰に。
3. ウトゥカターサナ:スクワットの姿勢で腹筋、背筋、下半身を強化
お尻をしっかり引いたまま腕を上げる。背中、お尻、腿裏を意識して体を安定させ、背骨は頭頂に向かって伸ばして3呼吸キープ。
できる人は...
片足を床から浮かせて、バランスに挑戦!
両脚を揃えて立つ。軸脚に体重をのせて、すねの高さまで足を上げる。この状態から柔軟性に合わせ、足をおく位置を徐々に上げていこう(膝は避ける)。
4. ヴルクシャーサナ:片脚バランスで集中力をUP
余裕があれば腿の高さまで足を上げ、胸の前で合掌して3呼吸。グラグラする中でバランスをとることで体幹が強化されるので、揺れてOK!
足を戻し、ウトゥカターサナの準備ポーズになる。
5. ヴィーラバッドラーサナIII:バランスをとりながら背筋を鍛える
軸脚に体重を移しながら前屈し、後ろ脚を床と平行に上げる。軸脚の膝は曲げていてと平行に上げる。軸脚の膝は曲げていてOK。この状態で3呼吸キープしたら、上げている脚を下ろしてターダーサナ(気をつけの姿勢)に戻り、反対側も行おう。
教えてくれたのは...キミ先生
スタジオ・ヨギーエグゼクティブディレクター。さまざまな流派のヨガの学びを深めながら、仏教や瞑想にも精通。指導者養成コースの企画や開発、ディレクションを担当。200万ダウンロードされたアプリ「寝たまんまヨガ」を始め、多くの書籍を監修。
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