今日も明日もスパイスの香りと共に|アーユルヴェーダで人に寄り添う小林静香さんの思い
簡単にお話しすると、アーユルヴェーダではアレルギーの原因のもとをたどると「消化不良」にあると考えます。私たちは食べたものを消化して栄養を吸収し、1日かけて外に出すわけですが、そのリズムが崩れてオーバーフローになり、消化しきれないものが蓄積すると、巡り巡ってアレルギー物質に対して身体が拒否反応を起こす、といったように考えられているんですね。消化がよく、甘味・塩味・酸味・苦味・辛味、渋味というアーユルヴェーダの食事法の基本になる6味が揃っていること、旬のものを意識しすること、例えば牛乳と塩など消化に悪い組みあわせをやめること、腹7.5分目を意識し、そして3世代前から食べられている慣れ親しんだものを食べること…アーユルヴェーダの考えに基づいた食生活を送るうちに、信じてもらえないかもしれないですが、サバのアレルギーはすっかりよくなりました。サバが大好きなのでとてもうれしかったですね(笑)。その後、インド国立グジャラートアーユルヴェーダ大学提携「日本アーユルヴェーダスクール」で学び、アーユルヴェーダライフスタイルカウンセラー資格を取得しました。
―――アーユルヴェーダの学びを深め、実践する中で心身の変化を実感されたのですね。
はい。アレルギーがよくなったことも大きな変化でしたが、何よりも一番変わったのは、自分の体を観察できるようになったこと。身体の不調も3歩手前でわかるようになりました。
―――アーユルヴェーダカウンセラーとして活動をスタートされてからすぐに「eatreat.CHAYA」を開くことになったのでしょうか。
フリーランスでカウンセラーや出張料理の仕事をしながら1年ほど、私に合った活動を模索していたのですが、そのときに以前から知人だった豊作工舎の土屋勇太さんにばったり会い、コワーキングスペース「三茶WORK」の立ち上げで、3階「茶や」でカフェをやらないかと誘っていただいたんです。カウンセラーとして腰を落ち着けることができて料理もできる場所を探していながらも、自分の中では1人でやるイメージがなかったので、直感的に「これだ!」って思いました。
―――まさに「運命の出会い」ですね!オープンするにあたって小林さんが大事にしたいと思ったことは?
アーユルヴェーダをもっと手軽で身近なものにしたい、ということでした。アーユルヴェーダの料理は体も心も満足する味です。心も満足します。一対一でカウンセリングする場も大切にしていますが、一方で私がブレンドしたお茶や心のこもった作りたての料理で、体と心を癒やすことができたら、というのはずっと思っていますね。
―――「eatreat.CHAYA」は、空間に身を置くだけでも癒される気がします(笑)。
これは空間を設計した柴山修平さんが考えてくれたんですが、ライトがちょうど視線が切れる位置にあるんですね。カウンターを隔てたこのちょうどいい距離感も、とてもいい感じに作用していると感じています。
食べるだけ、飲むだけで元気になれる味
―――「eatreat.CHAYA」に集まるお客さん達にはどんな人が多いですか?
フリーランスの仕事をしている方や地元の方など、年齢も住んでいる場所も様々ですね。「eatreat.CHAYA」はアーユルヴェーダを前面に謳わずにスタートしたので、私がカウンセラーだと知っている方もいれば、知らない方もいますね。
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