自己中な人にイライラするのは悪いこと?自己中な人との上手な付き合い方|臨床心理士が解説

 自己中な人にイライラするのは悪いこと?自己中な人との上手な付き合い方|臨床心理士が解説
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南 舞
南 舞
2020-09-23

家族、友人、恋人、職場の人間関係など、あなたの周りに自己中心的な人はいますか?そしてその人たちに振り回されていませんか?自己中な人への対処法を臨床心理士がアドバイスします。

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自己中のメカニズムとは?

アメリカの社会心理学者であるアーノルド・H・バズは、自己意識は【私的自己意識】と【公的自己意識】から成り立っているとしました。私的自己意識とは、自分の感情・欲求・希望など他人からはみることができない、自分だけが感じている意識のこと。自分中心の視点で物事を考えます。一方で公的自己意識とは、「自分が他者からどう見られているか」という意識のこと。他人の視点に立ち、周囲の目を気にします。自己意識はこの2つのバランスが大切で、どちらかに偏りすぎるとコミュニケーションに影響を及ぼすことも。つまり『自己中』とは、私的自己意識に偏ることで起きるもので、自分のことにはものすごく興味がありますが、他者にはあまり興味を持つことができません。それが言動や行動に現れてしまうために、周囲との摩擦が起きてしまうのです。

自己中な人にイライラしてしまうのは悪いこと?

カウンセリングの中でも「自己中心的な人を見ると、イライラしてしまいます。これって私の心が狭いのでしょうか?」といった声を聞くことがありますが、それは当たり前のこと!と筆者は考えています。近しい関係になる程、相手には自分のことを考えてほしいし、理解してほしいものですよね。ところが、私的自己意識が高い人は他者への関心が二の次、自分のことを優先してほしいので、その時点ですれ違いが起きてしまいます。コミュニケーションがすれ違うからイライラし、「自分のことばっかり!」となってしまうのでしょう。

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