増える自殺…臨床心理士が考える「今、私たちにできること」

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増える自殺…臨床心理士が考える「今、私たちにできること」

南 舞
南 舞
2020-09-02

あなたの身近に自殺するリスクが高そうな人がいたら

もし周囲に「死にたい」と話している、あるいはそういった素振りなどが見られたら、実践してほしい4つのポイントをご紹介します。この4つのポイントを知っておくと、実際に対応する時の安心材料になると思いますよ。

気づき

眠れない、食欲がないなど。大切な人の様子がいつもと違うと感じたら、声をかけましょう。どんなささいなことでも【違和感】は見過ごさないこと。周囲から見れば幸せそうでも、実は悩みを抱えているということもあります。例えばどうしたの?何だか辛そうに見えるよ」「何か力になれることはない?」など、相手が話しやすいと思う声かけを心がけましょう。

傾聴

自殺と聞いてやりがちな対応が、自殺したいという気持ちの否定・安易な励ましの言葉をかける・本人を責めるというもの。そう言った気持ちが起こってもグッと抑えて、まずは本人の気持ちを尊重し、話に耳を傾けましょう。話を聞いた後は、大変だったね」「話してくれてありがとう」など労いの言葉も忘れずに。

つなぎ

早めに専門家に相談するよう伝えましょう。「自殺したい」という気持ちの背景には、実はうつ病などの精神疾患を抱えていたというケースも。あなたが1人で抱える必要はなく、早期に専門家につなぎ必要な支援や治療を受けることが大切です。

見守り

専門機関などにつないだ後も、必要があれば相談に乗ったり、寄り添いながら見守っていきましょう。「自分のことを心配してくれる人がいる」という支援者の存在が、本人の安心感につながり、自殺を予防することにもつながります。

もしあなたが今「死にたい」と悩んでいたら

この記事を読んでいる方の中には「死んでしまいたい」と悩み、辛い思いをされている方もいるかもしれませんね。ひとつ言えることは、この世に無くなってしまって良い命なんてないということ。そして、その辛さを1人で抱えずに、誰かとシェアしても良いのです。しかし「相談相手がいない」「親しい関係の人には話したくない」という場合もあると思います。厚生労働省が実施している【こころの健康相談統一ダイヤル】や【よりそいホットライン】などの電話相談や、SNS相談できる機関もありますので、ぜひ利用してみてください。あなたの抱えているつらさが、少しでも楽になることを願っています。

最後に

実は自殺は防ぐことができると言われています。自殺を防ぐために有効なものはいくつかありますが、その中でも特に心身ともに健康であること」「支援してくれる人の存在があること」が大切なのではないかと筆者は考えます。普段から自身の健康に興味・関心を持つことや、困った時には『助けてほしいです』と言えることは、当たり前のことのようで、実は意外と難しいことなのかもしれません。この9月の自殺予防月間をきっかけに、一人一人が自殺を防ぐために何ができるのかを考えてみませんか?

ライター/南 舞

臨床心理士。岩手県出身。多感な思春期時代に臨床心理学の存在を知り、カウンセラーになることを決意。大学と大学院にて臨床心理学を専攻し、卒業後「臨床心理士」を取得。学生時代に趣味で始めたヨガだったが、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングと近いものを感じ、ヨガ講師になることを決意。現在は臨床心理士としてカウンセリングをする傍ら、ヨガ講師としても活動している。

Instagram: @maiminami831

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