家族や同僚が「メンタル不調」になったら…知っておきたい関わり方

 家族や同僚が「メンタル不調」になったら…知っておきたい関わり方
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ストレスや悩み事が原因でこころや体が不安定になったり不調に陥ることは誰にでも起こりえます。周囲の人がそうなった時、どんな支援をすれば良いのか、キャリアコンサルタントが教えます。

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「最近様子がヘンだな」と感じたら?

家族や同僚などの周囲の人の様子がいつもと違うなと思ったら、以前と比べてどんな風に違うのか観察してみましょう。

☑集中力が欠けておりボーッとしている
☑落ち着きがない
☑ため息が多い
☑口数がいつもより多い・少ない
☑急激に痩せた・太った
☑遅刻や欠勤が多い
☑キレやすい
☑目つきが以前と違う
☑細かくなった・大雑把になった

続いて期間に注目してみましょう。数日間で以前の様子に戻るのであればあまり心配はいりませんが、目安として1〜2回休日を挟んでも続くのであれば要注意です。

声をかける時のポイント

決めつけない

「最近家庭で嫌なことでもあった?」「子供が小さい時っていろいろあるよね」「◯◯さんなら平気ですよ」「気のせいですよ」「うつ病なんじゃない?割とみんななってるよね」など、原因や症状を決めつけるような話し方はNGです。相手に良かれと思ってのことでも、実際には相手が本当の気持ちを話す妨げになる可能性があります。まずは相手が話しやすい雰囲気や信頼関係をつくり、今相手がどんな支援を必要としているのかを尋ねるようにしましょう。

追い詰めない

「また同じことが起きたらどうするつもり?」「もっと自分でも断ったりした方がいいんじゃない?」「あなたの弱さが原因なんじゃない?」などと説教じみた話をするのもよくありません。不安定な状態にある相手には、根本的な解決や未来の話は的外れなことになりがちです。

また、興味本位で第三者に「最近あの人様子がヘンだよね」などと言いふらしたりするのも相手の居心地を悪くし、居場所を奪う原因になることがあるので注意しましょう。

腫れもの扱いしない

「どのように接すれば良いかわからないから放置する」というのもよくありません。避けられているとか気を遣われていると思うと、相手はますます悩みを打ち明けにくくなってしまいます。

具体的に支援を申し出る

よく困っていそうな人に「大丈夫?」と聞いてしまいがちですが、聞かれた本人は反射的に「大丈夫」と答えてしまいがちで、悩みやニーズを話すタイミングを逸してしまうことがあります。「もし何か悩んでいるなら、私でよければ話を聴くよ」「何か今困ってない?」など、違う言い方で尋ねてみましょう。

同様に、「無理しないで」ではなく、実際に相手が困っていると思っていることに沿って対応することが大事です。相手が話してくれない場合は、「その仕事手伝おうか?」「それはこっちでやっておくから今日は早く帰って休むのもいいんじゃない?」など具体的に支援を申し出ましょう。

専門家を頼る

あなた自身が専門家に相談するというのも手段の1つです。メンタル不調に陥っている相手にどんなふうに接すれば良いのかや、今相手が置かれている環境や状況をどのように改善できるかなどを一緒に考えることができます。厚生労働省のHP「こころの耳」などの情報も役立つと思うので見てみてください。

周囲の人のメンタル不調になるべく早く気づき、対応できると良いですよね。できそうなことからぜひ実践してみてください

ライター/佐藤彩有里
国家資格キャリアコンサルタント。バルーン・コンサルティング代表。高輪こころのクリニックカウンセラー。企業での社内・社外相談や個人向けキャリアコンサルティングで多くの方の悩みに寄り添っている。MBTI®認定ユーザー/POMS(TM)認定ユーザー/龍村ヨガホリスティックヘルスコンサルタント/A/CRA/FT ASIA事務局

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