自信がない人に見える?声がこもって通らない悩みに|「ボイスヨガ」で明瞭な声を引き出そう

 自信がない人に見える?声がこもって通らない悩みに|「ボイスヨガ」で明瞭な声を引き出そう
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八田幸子
八田幸子
2020-08-13

かつて声のコンプレックスに悩んでいた元スポーツキャスター/現役ナレーターが、声の悩みを改善するために開発したボイスヨガを伝授します。「声を変える」ではなく、「声を磨く」と言う意識で一緒にやってみませんか?ボイスヨガは、あなたの中に眠っている本来の良い声を引き出すメソッドです。

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声の悩みダントツ1位

ボイスヨガの受講生に事前アンケートをした結果、圧倒的に多かったのが「声がこもって通らない」というお悩み。何度も聞き返されてしまったり、飲み会で周りの人に話が伝わらなかったりすると残念な気持ちになってしまうものです。声は生まれつきのものだから難しいと思い込んでいる方が多いですが、ちょっとしたコツを掴めば誰でも通る声を出すことができます。

声は大切なコミュニケーションツール。この世に自分しかいないのなら、声という器官は発達しません。つまり、相手あってこその声であり、自分のためではなく「相手に届ける」ためにあるのです。声にコンプレックスを持っているということは、他人との関係をもっと良くしたいという向上心の裏返しでもあるのではないでしょうか?コンプレックスを後ろ向きに捉えず、自分磨きをするエンジンに変換していきましょう!

通る声になるためのポイント3つ

では、通る声になるためには具体的にどうすればいいのでしょうか?ボイストレーニングやアナウンススクールでは、腹筋が〜呼吸が〜口の開閉が〜と良く言われますが、ボイスヨガではアプローチが異なります。テクニックよりもイメージと意識の変化を先に行って良い声を引き出します。ここでは、通る声になるための意識として3つのポイントをご紹介します。

(1)身体に響かせるイメージ
声が低い/高い悩みを解消!魅力的な声を手に入れるボイスヨガを知っている?」の記事でお伝えしたように、私たちの身体の造りは十人十色。声(音)を出す楽器として人それぞれの個性を持っています。先天的な要素で決まる「声質」を変えることは難しいですが、声色は変えられます。声の奏で方、つまり音を身体の中でどのように響かせるかはチューニング可能なのです。声がこもる人・通らない人に多いのが、喉と口先だけで発声してしまって声が下へ落ちてしまうパターン。このような場合は、おでこに響かせる意識を持つと声の発射角度が上がり、飛距離が長くなります。

(2)音源と身体の関係

声の音源は「声帯」です。音は空気があれば、前だけでなく上にも下にも360度どこでも飛んで行きます。よく響かせるためのポイントは、音源と体の位置関係です。胸の空洞・喉・頭の空洞をまっすぐに繋いであげましょう。直線の廊下とクネクネした廊下があったなら、前者の方が声が飛びやすいと想像できると思います。長時間スマホやPCを使用していると、前かがみに顎を突き出す姿勢になりがちです。これでは喉が締まって声がこもりやすくなりますし、音が向かう先が斜め下になるので、声が通り辛くなってしまいます。

(3)距離感
人は声を出すとき、無意識のうちに相手との距離感を測って声のボリュームを調節しています。声がこもりがちな人は、相手の1m後に音を飛ばすくらいの意識が丁度いいです。プレゼンやスピーチなど広い場所では、自分から一番遠い人に声を届けるイメージで話しましょう。大勢の人を目の前にすると緊張してしまう人は、一番遠くの壁に声を当てる意識で話してみてください。

良い声になるための姿勢とポーズ

声をよく響かせるために「音源と身体の位置関係」が大切だとお話しました。つまり、姿勢ひとつで声の飛び方は大きく変わるのです。しかし、綺麗な姿勢であろうと頑張らないでくださいね。緊張したり力んだりしてしまいますから。逆説的ですが、良い姿勢でいるという意識を手放す方が、姿勢がよくなったりします。そのために、日常から以下を意識してみてください。

・足は腰幅にして足指は並行に並べる
・正中線を意識する
・頭頂部から吊られているイメージを持つ
・目線は並行よりも少し高めに保つ

この基本姿勢を保つために役立つヨガポーズが「椅子のポーズ」です。このポーズで目線を手先が伸びる方向にあげて、喉元を大きく広げる感覚で深い呼吸を5回繰り返しましょう。その後に先ほどの基本姿勢に戻って声を出すと、呼吸の通り道が広く、そして伸びた状態になるので、良く通る声が出やすくなります。人と会う前でも会議の前でも気軽にできる方法なので、是非取り入れてみてください。

ライター/八田幸子
日本ボイスヨガ協会(voiceyoga.jp)代表。「声で心を整える」ナレーター・元スポーツキャスター。20歳で単身渡印し、ヨガ発祥地のリシケシで講師資格取得。高名なヨガマスターであるYogrishi Vishvketuに師事、インドの伝統的なヨガを解剖学と合わせて学ぶ。 スポーツキャスター時代に声枯れに悩んだ経験から、独自に「ボイスヨガ (声ヨガ) 」プログラムを開発。指導者養成講座開催やイベント出演・ヨガ監修・コラム執筆等を通じて普及に努める。 2019年にRelook(株)執行役員CCOに任命され、最高コンテンツ責任者としてマインドフルネス瞑想アプリRelook(relook.app)の監修とナレーションを手がける。
SNS:linktr.ee/voice_yoga

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