2018年冬季オリンピック代表選手が明かす「ヨガ」の力

 2018年冬季オリンピック代表選手が明かす「ヨガ」の力
photo by YJ US
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ブレナ・ハッカビー
ブレナ・ハッカビー
年齢: 21歳
出身地: ルイジアナ州バトンルージュ
種目: パラスノーボード

2010年に骨肉腫で片脚を失う前は優秀な体操選手だったブレナ・ハッカビーは、平昌でも優勝候補だ。ハッカビーが女子スノーボード界でトップに上り詰めたのは2013年にスノーボードを始めてすぐのことだ。2015年にアメリカのナショナルチームに指名されたわずか2か月後、ハッカビーはスノーボードクロスで自身初の世界選手権での優勝を飾り、それに続いてバンクドスラロームで銀メダルを獲得した。2016年には産休を取り、娘ライラを出産。早速復帰して、わずか6週間後にはトレーニングを再開し、2017年2月のカナダのビッグホワイトで行われた世界パラスノーボード選手権で2つの金メダルを獲得した。連続して獲得した世界タイトル、人生とスポーツにおける回復力で、このパラリンピック有力選手は2018年冬季五輪に向けてのメダル有力候補としての地位を確立した。(結果は2月下旬に明らかになる)「14歳の時に癌で生存の可能性は低いと診断されました」と彼女は明かす。「化学療法を始めた時は大丈夫でしたが、やがて体に変化が現れ始めました。腫瘍が化学療法を食物のように取り込んで、塊はゴルフボールからソフトボール大になりました。生存のためには脚を切断せざるを得ないと言われました。脚を切断後、薬を変更して化学療法を始めましたが、これも効果がありませんでした。現在は白血病の危険性があります。完治するはるか前に化学療法が中止されたので、常に再発の心配があります」彼女からの助言は「その日を生き、未来を夢見よう。実際に自分でコントロールできるのは今日行うことだけなのだから-努力すれば、未来はきっとうまくいく」

ブレナ・ハッカビー

ブレナのヨガプラクティス
「禅ヨガのプラクティスがお気に入りです」とハッカビーは言う。「スノーボードの大会への準備のためにまずこれを行っています。筋肉のストレッチとリラックスだけでなく、自分の体が語りかけていることによく集中するのに役立っています。禅ヨガは試合の騒音と混沌を取り除くのにも役立っています。おかげで遠征中のとても活気に満ちて、非常に緊張感があるときにも落ち着いていることができます。禅ヨガをプラクティスすることは私の健康と家族という人生の重要なことに集中を保つ助けになっています。ヨガはスノーボードの練習の大切な一部であり、試合がうまくいくための重要な役割を担っています」

 

エリン・ハムリン
エリン・ハムリン
年齢: 30歳
出身地: ニューヨーク州レムゼン
種目: リュージュ

オリンピックに3度出場し、2014年のオリンピックでは銅メダルを獲得したエリン・ハムリンは、リュージュ界で世界最高の地位をさらに固める非常に素晴らしいシーズンを実現した。戦績は2つの世界タイトル、世界選手権の4つのメダル、そしてワールドカップでの数えきれないほどの勝利だ。彼女は何度も歴史を塗り替え、2014年開催の冬季オリンピックで銅メダルを獲得したときには、男女含めてアメリカ人初の1人乗りリュージュのメダル獲得者となった。昨シーズンのハムリンは2シーズン連続ワールドカップ総合順位4位になり、選手生活の中で最良の年を終えた。2017年のFIL世界リュージュ選手権では女子スプリント競技で金メダルを獲得し、8年間もの間、世界選手権でアメリカがメダルを取れなかった状況を打破した。女子1人乗りで銀メダルも獲得し、アメリカのチームリレー初の銀メダル獲得に貢献し、リュージュ史上最もメダルを獲得したアメリカ人女性となった。4度目となる2018年のアメリカのオリンピック選手団の一員に選ばれ、シーズン後には引退を表明している。

エリン・ハムリン

エリンのヨガプラクティス
「ヨガは私のトレーニングで重要な位置を占めています」とハムリンは言う。彼女のお気に入りは鳩のポーズと踊り神のポーズだ。「いつもの通りにしないとすぐに違いが出ます。まとまりがなく、体が固くて安定しません。体調に合わせやすいのも良いですね。本当に頑張りたいときも疲れているときにもできるし、回復が必要なときに行うこともできます。大抵はヴィンヤサアシュタンガをプラクティスしています。激しすぎず、行き過ぎない程度に。特にシーズン中には、体を楽にする回復の手段としてだけでなく、精神を休ませるためにヨガを行うのも好きです。私たちは非常に忙しいスケジュールで遠征し、トレーニングし、試合をしています。しばしばすべてのペースを落として休み、自分を取り戻すことが必要になります。ホテルの部屋、車内、飛行機の中で長い間過ごし、自分の空間と静かな時間はめったにありません。時間を見つけたときの簡単な10分間のプラクティスでさえ、心を落ち着けるのに役立っています。運動選手はいつもエリートレベルの競技では身体と同じ位に精神力が大事だと言います。だからヨガは私にはとても効果的なのです。柔軟性、コアの強さ、安定は競技を行う上で良い状態になるだけでなく、健康を保つためにも重要な要素です。18年間の競技生活を過ごして、きつい状態から前と同じようにいつも回復できるわけではありません。だからトレーニングを調整して回復のプラクティスを組み込むことは私の成功において重要な要素なのです」

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Text by YJ EDITOR
Translated by Hiroe Humphreys



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