後悔や心配事ばかり考えてしまう...「ぐるぐる思考」の怖さと対処法

 後悔や心配事ばかり考えてしまう...「ぐるぐる思考」の怖さと対処法
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石上友梨
石上友梨
2020-06-18
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ぐるぐる思考の対処法

ぐるぐる思考への対処法をいくつかご紹介します。

1.「私は〜と考えている」と挟むこと

ぐるぐる思考が始まったと気づいたら、思考の間に「私は〜と考えている」と挟むことです。例えば、「また失敗した...」と考えてしまったときに、「私は、また失敗したと考えている」といった具合に挟んでいきます。「考えている」を挟むことで、思考と事実の区別をつけやすくなり、思考に巻き込まれづらくなります。思考から距離を取ることで、身体や感情への影響を軽減することにつながります。

2.思考が役に立つか考える

ぐるぐると考えていることが、役に立つ思考なのか考えることです。

その思考は自分の役に立っていますか?その考えを信じることのメリットはありますか?その思考は、自分がなりたいものとか、価値をおいているものを実現するための助けになりますか?それを考えるとやる気が出て、行動へのモチベーションになりますか?それとも、その思考によって不安や落ち込みなど辛い気持ちになるのでしょうか?

改めて、その考えのメリットやデメリットを考えてみましょう。

3.好きなキャラクターの声で実況中継する

漫画やアニメなど、自分の好きなキャラクターを選び、そのキャラクターの声や口調で、自分自身を実況中継します。例えば、ド○えもんを選び、「もう、しょうがないなあ、〇〇くんは、自分がダメだって考えているんだね。」といった具合です。ポイントはユーモアを加えることです。自分の思考を客観視でき、思考を真剣に捉えすぎず上手に流す練習にもなります。

 

思考は、頭の中に勝手に浮かんでは消えていく言葉のかけらにすぎません。思考は、浮かんでは消えていく雲みたいなものです。思考は気がまぐれなものです。時には事実かもしれなし、単なる思い過ごしかもしれません。だから必ず信じるものでも、必ず従うものでもないのです。過度に注目しすぎず、自分にとって役に立つ時だけ注目すれば良いのです。そして、役に立たないものは、上手に流してしまえばいいのです。考えすぎて辛い気持ちになったり、疲れてしまうことを減らすために、ぐるぐる思考との上手な付き合い方を身につけましょう。

ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。https://cbt-yoga.com

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