妊娠しやすい体へ!膣・子宮内フローラを整える食べ方|産婦人科医に聞くホルモン知識
善玉菌を増やし腸内フローラが整う食事とは
不妊要因のひとつである肥満を防ぐためには、腸内フローラのバランスを整えることが大切。その鍵となるのが日々の食事です。妊活を始めたら一緒に腸活・膣活・子宮活も始め、善玉菌を増やす食生活を心掛けましょう。
「腸内フローラを整えるには、『善玉菌を増やすもの』と『善玉菌のエサとなるもの』を積極的にとりましょう。腸内の善玉菌を増やすには、発酵食品や野菜をたくさん食べる和食中心の食生活に立ち返るといいでしょう。」(鶴巻先生)
善玉菌を増やす「発酵食品」
まずは善玉菌を増やすことが前提。以下の食材を取り入れましょう。
・麹菌を含む味噌(出汁・酒糟入りでない、無添加)
・醤油
・ぬか漬け
・納豆
・チーズ
・ヨーグルト
善玉菌のエサとなる「水溶性の食物繊維・オリゴ糖」
善玉菌を生み出すだけでなく、正常に作用するように育てていくことも大切。以下の食材を献立に加えてみて。
▶食物繊維(特に水溶性のもの)
・人参
・さつまいも
・大根
・果物
・大豆
・大麦
・海藻(寒天・わかめ・ひじき)
・きのこ類
▶オリゴ糖
・玉ねぎ
・にんにく
・牛乳
・豆乳
・味噌
・きなこ
・ハチミツ
・ごぼう
腸内フローラのバランスを乱す食事とは
では、健康的な腸内フローラを維持するために、できれば避けたいものとは?食品を買うときの参考にしてください。
「悪玉菌の餌となるのは、動物性のたんぱく質や脂肪の多い食品。加工食品に含まれる保存料や防腐剤などの食品添加物、野菜や果物に付着した農薬にも注意が必要です。有害物質が体内に入ると体は異物と認識し、善玉菌がそれらを取り込み便として体外に排出します。加工食品やジャンクフードを頻繁に食べている人は腸内の善玉菌が減少し、腸内フローラのバランスが乱れ多様性を失い、妊娠力の低下を招く恐れがあるので注意しましょう。」(鶴巻先生)
次回は「膣ケアが妊活に与える影響」をご紹介します。
出典:厚生労働省「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査事業」
教えてくれたのは…鶴巻由紀子先生
1996年、杏林大学医学部卒業。産婦人科専門医。杏林大学医学部附属病院MFICUの立ち上げに関わり、約10年間同大学医局で勤務。その後も順和会山王病院、木場公園クリニックなどに勤務し、新百合ヶ丘総合病院では医長を務める。生殖医療から妊娠、出産、婦人科、がん治療など女性のすべての診療に関わる中で、薬での局所治療だけでなく体の本質から関わることの必要性を感じて、アーユルヴェーダと出会い、インド大統領顧問、WHO世界保健機関顧問Dr.Bheema Bhattからアーユルヴェーダを伝授。また、表参道 中井診療所 中井暲典院長から初めての弟子として、子宮から直接アプローチして自分の治癒力を取り戻す「子宮リンパ療法」を継承。現在、東京銀座・対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座内でアーユルヴェーダと産婦人科の知識を融合させた子宮・膣ケア専門「Yoni Pichu(ヨニ ピチュ)外来」をスタート。不眠、イライラ、女性性の低下、性交痛、不妊、くすみ、くま、不定愁訴に対して生まれもったドーシャを診断し、個々に合わせてオーダーメイドで調合するオイルを用いた治療をはじめ、自分の治癒力を取り戻す「子宮リンパ療法」など、多角的なアドバイスで美しい心と体作りをサポートしている。極上天然カシミヤ製品「マイカシミヤ社」のアドバイザーとして商品開発・企画に携わる。
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