「前屈・後屈は腹筋を引き入れる」意味とは|ヨガ講師が必ず伝えること
「呼吸を止めないで」「お腹に力を入れて」…ヨガスタジオで何度も耳にしているからこそ、つい聞き流してわかっているつもりになっていることはありませんか?そこで、人気講師たちが必ず伝えていることと、その言葉の意味を詳しく伺いました。担当クラスはすぐに満席になってしまう、スタジオ・ヨギーのエグゼクティブ・ディレクター、ヤスシ先生の場合は…?
1.「腹筋」と「呼吸」を常に念頭に置いておく
ポーズを安全で快適に行うためにはまず「腹筋」が要だと教えているそう。「ヨガは柔軟性だけでなく、筋力を使ってポーズを安定させることが大切です。柔らかくても力が入っていなければ、首や腰などの関節を痛めかねない。実は体幹を安定させる腹筋を入れるだけで骨盤や姿勢も正され、ほかの筋肉にもスイッチが入ります。けがを予防でき安定感も強くなるんです」
動きを始める前に、呼吸を優先することも大切にしています。 「力まかせにポーズをとったり、苦しくて息が止まるのはナンセンス。呼吸を始めてから動きを始めると、呼吸と動きが自然にシンクロして、ポーズも心地よく感じられるようになります」
2.心の動きからやや距離をおく
メンタル面でいつも伝えているのは、悩みや辛い感情は追いかけず距離をとること。「私こんなに辛いんです」と言っても誰も割引券をくれるわけじゃない。辛さを抱え込んでいる自分を客観的に見ると、これを手放そうと思えるときが来ます。
3.腹筋を引き入れながら…
前屈や後屈では柔らかさに任せて腰を曲げすぎたり、腹筋を入れると逆に曲がらないと思い込んでいる人も。前屈は仙腸関節を守るため、後屈では腰椎を守るために腹筋を働かせて。腹筋を背中側に引き入れるように力を入れてポーズを行いましょう。
後屈の場合
腹筋を抜いたほうが反れると思いがちな後屈のポーズ。はじめに腹筋を背中側に引き入れてから、上体を倒して。
前屈の場合
前屈は背骨と骨盤をつなぐ仙腸関節が引っ張られ、脱力しているとけがにつながることも。お腹を引き入れ続けて。
4.まず呼吸から始めて体の動きに入る
呼吸は酸素と二酸化炭素の交換とともに、生命エネルギーであるプラーナを授かる行為。食事は意識的な行動ですが呼吸は無意の力。それでも私たちを生かしてくれる神秘の力を感じます。呼吸を大切に敬い、アーサナは呼吸を優先させることを忘れずに!
「ポーズは息を止めてまで行う価値はないです」と、ヤスシ先生。コブラのポーズもまず吸ってから動き始めて。
「上体を起こしてから吸う」にならないように。戻るときも、息を吐き始めてから体を下ろしはじめて。
教えてくれたのは…ヤスシ先生
スタジオ・ヨギーのエグゼクティブ・ディレクター。30年以上暮らしたニューヨークから2017年に帰国。日常生活とヨガをつなぐ解説と、丁寧で確実な指導に定評がある。日本各地で後進の育成に努めている。
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