座りっぱなしは寿命を縮める!?理学療法士が提案「オフィスで簡単ヨガ」

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座りっぱなしは寿命を縮める!?理学療法士が提案「オフィスで簡単ヨガ」

堀川ゆき
堀川ゆき
2019-07-18

「座りっぱなし」が健康にもたらす弊害とは?理学療法士が教える簡単ヨガで、座りっぱなしで固まってしまっている身体を伸ばしましょう!どれもオフィスでできるものばかりです。

「セデンタリー・ライフスタイル」とは

「健康でありたい」と願い、そのために「運動が身体に良い」ということは、誰もが周知しているであろう事実です。その「健康」と「運動」の観点からみると、現代のオフィスには大きな問題点があると感じています。それは、ほとんどの人が座って仕事をしていることです。

世界保健機関(WHO)が調査した「日本人の病気と運動量」によると、座りっぱなしの生活をしている人が人口の65.3%にも上ることが分かりました。

「座位行動研究の第一人者」といわれるオーストラリアのネヴィル・オーウェン博士によると、日本の成人は平均して1日に7時間座っていてこれは世界一です。世界の平均は5時間なので、この結果は働き詰めの日本人の象徴ではないでしょうか。

慶應義塾大学医学部眼科学教室教授の坪田一男先生によると、座りっぱなしで身体を動かさない生活を「セデンタリー・ライフスタイル(Sedentary Lifestyle)」といいます。WHOによれば「セデンタリー・ライフスタイル」は、喫煙、不健康な食事、アルコールの飲み過ぎと並んで、がん、糖尿病、心血管障害、慢性呼吸器疾患を引き起こし、世界で年間約200万人の死亡の原因になるとされています。

1日に10時間以上座っている人は、1日の座位時間が4時間以下の人よりも病気になるリスクが40%高くなるというデータや、1日に6時間以上座っている人は3時間以内の人より早死にしやすいというデータもあります。スタンフォードの医学部も、座りっぱなしの勤務態勢の見直しを唱えていて、「sitting kills you」という記事も出たほどです。

私の直属の教授でもあるその坪田先生は、アンチエイジング医学のエキスパートでもあるのですが、実際坪田先生の教授室には、教授の大好物のシャンパンボトルが綺麗に並ぶ中、ダンベルやバランスボール、ヨガマットなどが置いてあります。デスクワークをしながら身体を鍛えているのです。また、国内外を行き来する分刻みの超多忙なスケジュールの中、坪田先生はジムでのトレーニングも欠かさず定期的に続けています。

企業にも浸透する健康意識

Google、Facebook、Twitter、AOL、Apple、楽天、サイバーエージェントなど時代を牽引する国内外の多くの有名企業では、スタンディングデスクを積極的に導入しています。スタンディングデスクは立ったまま作業できる机のことです。また、椅子をバランスボールに代えたり、会議は立ちながら「立ち会議」を行ったり、トレッドミルで運動しながら仕事をする企業の事例もあります。

立ってあるいは運動しながら仕事をすると、血行が促進され脳にも酸素が届くので、集中力が高まります。認知機能も向上してよいアイデアも出やすくなります。また、眠気の防止やダラダラ作業の防止にもなり、立ち会議だと会議時間も短くなりますし、受ける恩恵は大きいと思います。

ただし、ずっと立ちっぱなしが決して良いわけではなく、スタンディングデスクをもし選ぶなら昇降式のタイプが良いと思います。仕事内容や一人ひとりの調子や状況に合わせて、立ち仕事・座り仕事を自由に切り替えられる環境が大切です。

最近のApple Watchにも「スタンドリマインダー」という、1時間座り続けているとメッセージが通知されて座りっぱなしを予防する機能がついています。このように人間は本来、動くように生まれた「動物」です。身体も脳も、動かさなければ酸素や血液、リンパの流れが滞りますし、血圧や血糖値もうまくコントロールできず、健康を保てないのです。

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