力の入れすぎが腹筋力を損なう?お腹を"しまい込む"意識を培う練習方法
ポーズを正しく行ううえで腹筋は不可欠。そこで、ヨガに役立つ腹筋の育て方を柳本和也先生に教えていただきました。基本ポーズを通して、ヨガ腹筋の使い方をマスターしましょう!
柳本和也先生は「アライメント重視でゆるめて育てる」
文字どおりシックスパックの腹筋を持つ和也先生は、意外にもゆるめて育てる方法を提案。「腹筋が強い人ほど、ポーズをとるときに腹筋に頼りすぎる傾向があり、背骨のアライメントを崩してしまいがちです。腹筋は必要最小限の力で使うことがポイント。それには、お腹の意識を『腹筋群』という広範囲から、『おへその奥下の1点』(丹田) に変えることが大切です。腹筋を極力ゆるめて使うことで骨盤底筋のような大事なほかの筋肉が目覚め、ポーズ上達につながります」
ゆるめて育てるプレワーク
1. 肘プランクで腹筋をバランスよく使う
背骨のアライメントを崩さないための腹筋力を鍛えていきます。重力がかかる面が変わっても常に真っすぐな状態をキープして。
HOW TO
1.お腹を下にした肘プランクからスタート。
2.背骨のラインを崩さないように右に回転する。
3.さらに回転して胸とお尻の高さを保つ。
4.真っすぐな背骨を保ったまま右体側を下にする。
5.最初の姿勢に戻ったら、左回りも同様に。【左右1回】
2. 壁チャトランガで「最小限の腹筋」を体感
壁を両手をつけて立位のチャトランガで足を遠ざけていき、背骨にかかる重力負荷で腹筋を鍛えます。下の写真のようにな体勢で、腰に力みを覚えたらそこでストップしましょう。
HOW TO
1.背伸びの姿勢で壁に手をおき、体を支える。
2.背骨のラインを崩さない範囲で足を遠ざける。
3.最小限の腹筋で姿勢が保てる範囲でキープ。【1〜5呼吸】
動画でチェック!
ゆるめて育てるヨガポーズ:チャトランガダンダーサナ
背側はアーチを描き腹側はしまい込む意識を持つ
重力で背骨が歪みやすくなるのを、必要最小限の腹筋力で保ちます。背側はゆるやかなアーチを描き、腹側はお腹をしまい込むように意識することがアライメントを崩さないポイント。腕の負担も軽くします。
HOW TO
1. お腹が垂れないようにお腹をしまい込み、かかとと頭頂を離す。肩甲骨の間を広げ、そこを丸めるイメージを持つ。
2. 腕を曲げ、耳と肩を遠ざけながら体を下げる。しまい込んだお腹をさらに縦に引き伸ばすように意識してポーズをキープする。
お腹が正しく使えていないと腰が反って背骨が歪む
お腹に力が入りすぎるとそこから下りようとするため、腰が反って背骨が歪む。腕の力だけで支えることになり、キツいポーズに。
教えてくれたのは…柳本和也先生
ヨガ講師、udaya yoga studio主宰。バリ島でヨガに出会い、アシュタンガヨガの権威ケン・ハラクマ先生に師事。アシュタンガヨガのほかに、オリジナルメソッド、アサナマンダラも指導。
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