ヨガの呼吸法「プラーナヤーマ」のすごい効果を知っている?やり方と重要性を学ぼう

 ヨガの呼吸法「プラーナヤーマ」のすごい効果を知っている?やり方と重要性を学ぼう
Yoga Hawaii Magazine
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プラーナヤーマとは?

プラーナヤーマの正確な意味については、翻訳で微妙なニュアンスが失われていることもあって、いくつかの説がある。だがヨギたちの多くは「プラーナ」と「ヤーマ」から成る合成語とみている。プラーナとは生命力のことだ。呼吸と解釈する人々もいるが、訳語としては不十分だと思う。伝説的なヨギーB.K.S.アイアンガーは著書「ヨガ呼吸・瞑想百科」の中で、プラーナは「物理的、頭脳的、精神的、知的エネルギーであり、宇宙エネルギーである」と述べている。生命には呼吸が必須なことから、その人たちはすべてのエネルギーをひとまとめにしてプラーナを呼吸と解釈しているのかもしれない。確かにプラーナ自体にも呼吸は必要だが、プラーナには酸素を取り込んで二酸化炭素を排出するプロセス以上の意味合いがある。

「ヤーマ」は、抑制や制御と訳されることが多い。つまりプラーナヤーマとは、身体をめぐる呼吸と生命力をコントロールするという意味だ。「でも実は「ヤーマ」には、抑制や制御とは逆の意味があります」とホノルル在住のヨガティーチャー、ステファニー・ケイコ・コングは言う。「サンスクリット語を学んだ側から言えば、プラーナヤーマとは呼吸や生命力を抑制から解放することです」13年の指導歴をもつコングは様々なトレーニングプログラムを修了し、現在はオアフでティーチャートレーニングを実施している。

コングの言葉からもわかるように、プラーナヤーマをめぐっては「呼吸の抑制」と「呼吸の解放」という相対立する解釈がある。「私はどちらでも構わない」とコングは言う。「相手が間違っていると言い合うのは無意味なことです」ヨガに関するほとんどの議論と同様に、プラーナヤーマ自体は争点ではない。ヨガを練習する一人一人を支えるツールの一つだ。開かれた心を持つヨギーの視点から見れば、おそらくどちらの解釈も間違っていない。ひと呼吸ごとに私たちが拡張と収縮を行うのと同様に、プラーナヤーマにも解放と抑制の両面がある。プラーナヤーマの中心的な役割を担っているのはシンプルな空気移動だ。つまりプラーナヤーマの基本力学は呼吸と同じなのだ。

アイアンガーによると「呼吸は呼気、吸気、止息の3つのパートから成る」。プラーナヤーマではこの三つのパートを様々な方法で認識し、コントロールする。呼吸を認識できるのは人間だけが持つ特性だ。他のすべての生物は単に意識的、無意識的な呼吸のみを行っている。例えば水中で暮らすイルカは、定期的に長い間呼吸を止める意識的な呼吸をする。反対に犬は呼吸を止めることができない。呼吸を制御したり自律神経に任せたりできるのは人間だけで、それは研究しがいのある能力なのだ。

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by Julie Zack
Model by Lauren Oiye
Photography by Dave Miyamoto
Translation by Sachiko Matsunami



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