呼吸の仕組みを学ぼう|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

 呼吸の仕組みを学ぼう|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと
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得原藍
得原藍 2019-03-04

理学療法士として活躍する得原藍さんが、ヨギに知ってほしい「体にまつわる知識」を伝える連載。今回は、ヨガとは切り離せない「呼吸」の仕組みについて学びます。

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呼吸の仕事とは?

呼吸は、息を吐いて吸う行為ですが、どうして「吐く」と「吸う」は繰り返し起こるのでしょうか。考えたことはありますか?

なぜならこれは、肺という酸素を取り入れる器官に空気を送り込む道筋が一つしかないため、であると言えると思います。例えばエラ呼吸をしている魚や両生類は、エラを水流が通り抜けることで酸素を身体に取り込むことができるので、入口と出口があることになり、吸ったり吐いたりする必要がないのです。けれども、人間をはじめとする哺乳類や爬虫類は、肺呼吸という手段で酸素を手に入れる方法を選んだことで、必然的に、一つの通路に交互に呼気(こき)と吸気(きゅうき)を通すしかなくなった、ということになります。

人間は、肺を使って空気中の酸素を血液中に取り込んで、全身へ送ることで「生きる」ためのエネルギーである分子「ATP」を産生しています。つまり、呼吸をして吐く、吸う、ができなければ人は生きていけません。なので、無意識に、できるだけ省エネルギーな方法で呼吸を続けることができる、という能力が必須になります。呼吸の仕事は絶え間なく酸素を取り入れ続け、二酸化炭素を吐き出し続けること、と言えるでしょう。

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