途中で目が覚める〈中途覚醒〉、原因のひとつは「部屋や寝具の温度」どう改善すべき?睡眠コーチの回答

 途中で目が覚める〈中途覚醒〉、原因のひとつは「部屋や寝具の温度」どう改善すべき?睡眠コーチの回答
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夜中に目が覚める〈中途覚醒〉や早くに目が覚めてしまう〈早期覚醒〉。年齢のせい、と片付けてしまいがちですが、実は寝室の環境にも原因が?睡眠コーチ・角谷リョウさんの著書『超熟睡トレーニング』(Gakken・刊)より、中途覚醒・早期覚醒の対処法を抜粋してご紹介します。

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意外に無視できない「部屋や寝具の温度」とその対策

部屋が寒いとトイレの回数が増えるというデータがあります。実際、私のクライアントさんでも、部屋の温度が低すぎて寒くて起きてしまった、という人が少なくありません。

暖房をつければいいのでは?と思うかもしれませんが、実際にそうしている家庭は果たしてどれくらいあるのでしょうか。電気代がかかりますし、冬は暖房で空気がいっそう乾燥して喉を傷めるという懸念もありますから。

対策としておすすめしているのは、部屋に冷気が入るのを防ぐこと。冷気は窓のサッシの隙間から入ってくるので、カーテンの生地を厚いものに替えたり、サッシの隙間に100円均一ショップなどで売っているシートを貼ったりするだけでもいいでしょう。

結露の多い窓には使えない方法ですが、掃き出し窓の場合、窓の手前にいらない布団やクッションを丸めて置くのも有効です。

中高年だけではありません。「子供が夜中に目を覚ますので、試しにこれをやってみたら朝までぐっすり眠るようになった」という声も聞きました。簡単にできるので、ぜひやってみてください。

また、意外な盲点となっているのが寝具の温かさ。掛け布団や毛布、シーツの保温性が足りず、寒さで夜中に目を覚ます原因になっていたというケースはよくあります。

羽毛の掛け布団だから温かさは万全だと思っていても、時間の経過とともに中の羽毛がつぶれて温かい空気の層を作り出せなくなっていることも。毛布も同様です。買ったばかりのころは抜群の温かさだったとしても、使い続けて古くなると保温性に欠けるようになっていきます。

シーツに関しては、「夏は冷感シーツを使いますが、春・秋・冬は同じコットンのしっかりした生地のシーツを使っています」と言う人が多くなっています。

冬場はボアシーツに変えるだけで、保温性が全く違ってきます。ボアシーツは春になると場所を取って邪魔くさく感じるかもしれませんが、その場合は圧縮袋などに入れるようにするといいでしょう。

いずれも少々お金はかかりますが、真冬にトイレで起きずに済む(あるいは起きる回数が減る)と思えば、そう高い買い物とも言えないのではないでしょうか。

窓の隙間を塞いでも、寝具を温かいものにしても、夜中に目が覚めてしまうという場合は、湯たんぽも検討してみてください。

湯たんぽには電気式のもの、旧来のお湯を入れるもの、中にジェルが入っていてレンジで温めて使うものなどいろいろなタイプがあります。お好みで選ぶといいでしょう。足元が温かいと快眠度はぐっと上がりますよ。

超熟睡トレーニング
『超熟睡トレーニング』(角谷リョウ・著/Gakken)読むだけで熟睡できるようになる!?15万人の“日本人”のデータを集め、睡眠改善をしてきた「上級睡眠健康指導士」だけが知っている“日本人”に最も合う「熟睡スキル」を紹介。寝付きの悪さ、中途覚醒、スッキリ起きられないなど、睡眠にまつわる悩みが解決!

著者/角谷リョウ

1970年、名古屋生まれ。上級睡眠健康指導士。 NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなど160社以上、15万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた実績あり。 認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートは評価が高く、講義・サポート依頼が殺到。 また、経営者1,000人以上の睡眠改善を通じて得た経験を活かし、現在は経営者特化型のサポートも実施中。 著書『働くあなたの睡眠術』は台湾・中国・韓国で翻訳出版されるなど、ベストセラーとなっている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。LIFREE 株式会社共同創業者。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)、『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)がある。2024年9月にYouTubeチャンネル「睡眠先生リョウ【仕事に超役立つ睡眠術】」を開設。

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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