「良い姿勢=背筋を伸ばして胸を張る」は間違い?!美姿勢を保つために使いたい筋肉を鍛える簡単トレ
姿勢を良くする時、背中を伸ばして胸を前に張り出すような意識を持っていませんか?それだと、良い姿勢を長時間キープするのは難しいかもしれません。その理由とは?
姿勢を良くしようとしてやりがちな間違いとは
多くの人は、姿勢を良くして!というと、広背筋などの背中の筋肉を使って背筋を伸ばそうとしますが、これは良い姿勢を長時間キープするには適していません。
背中の大きな筋肉は、重たいものを持ち上げるなどのパワーを発揮するために適している筋肉のため、パワーは発揮できますが、持久力がなく、疲れやすいという特徴があります。そのため、良い姿勢を1日キープするという動きには適していません。それでも確かに、姿勢を良くしてほしいときに「背筋を伸ばして」と言ってしまいがちだし、背中の筋肉で背骨を伸ばそうと意識することは多いですよね。それでは結局良い姿勢が続かないという結末に…つまり、間違った筋肉を使って姿勢を良くしようとしてしまっているのです。
姿勢を良くする筋肉とは?
丸まった背中をスッと伸ばすときに使いたいのは、実は腸腰筋という背骨と太ももの内側をつないでいる筋肉。インナーマッスルと呼ばれる、身体の内側にある筋肉です。
この筋肉は進化の過程で四つ這いから立つ姿勢になる時に、立ちやすい姿勢を取りやすいように進化したと考えられています。
腸腰筋は無意識に働いてくれる筋肉ですが、無意識だからこそ意識して鍛えようとしても鍛えづらく、気づかないうちに衰えてしまう筋肉でもあります。
そんな腸腰筋を働かせるために意識したいのは、実は頭頂。頭頂をスッと上に持ち上げようとすると、自然と腸腰筋が働き、姿勢が整いやすくなるのです。
姿勢を整える時は、「背筋を伸ばして」ではなく「頭頂をスッと上に持ち上げるように」とか、「頭頂についている糸が持ち上げられているような感覚」を持つと、腸腰筋を含めた姿勢をキープするインナーマッスルが働きやすく、アウターマッスル(身体の外側から触れる大きな筋肉)は脱力したまま良い姿勢を作りやすくなります。
姿勢をキープする腸腰筋トレ
頭頂の意識を養いながら、腸腰筋をトレーニングして鍛えていきましょう。最初は、脚の付け根がつりそう!疲れる!という感覚が強くあるかもしれませんが、鍛えられてくると楽に動かせるようになります。
やり方
1)体育座りのように両膝を立てたら、左の膝だけ横に倒す
2)両手で右膝を抱えて、腰を後ろに倒す、起こすを繰り返す(背中を丸める、背中を伸ばすという意識でもOK)
この動きで、頭頂を持ち上げる意識を持って行います。息を吐いて背中を丸める、吸って頭頂を上に引き上げるを5~10回繰り返しましょう
3)頭頂を上に引き上げたまま、両手を天井方向に持ち上げ万歳。ここで数呼吸キープ
両足ともに行うと、行った後にあぐらで座りやすくなっている感覚があれば、腸腰筋にスイッチが入った証拠です。
▼動画でもインストラクターの動きを確認
AUTHOR
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
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