消化が良さそうなうどんだけど、腸を汚してしまう食べ方がある?栄養士が教える「うどん」NGな食べ方
うどんは消化が良く、胃腸への負担も少ない食べ物です。お腹の調子が悪い時にも食べやすく、さらに温かいうどんは体を芯から温めてくれるため、腸の冷え予防にも役立ちます。そんなうどんですが、一緒に食べる食材によっては腸に負担をかけてしまう場合があります。本記事では、腸を汚してしまう「うどん」のNGな食べ方を紹介します。
腸を汚すとは?
腸には、食べ物を消化吸収する働き、水分を吸収して便を作り排出する働き、外敵から体を守る免疫の働きがあります。腸が汚れると、これらの働きがスムーズに行われなくなり、体にはさまざまな不調が現れてきます。
腸の汚れによって現れる不調
腸が汚れるとは、腸内環境が悪くなることです。腸には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類の細菌が存在し、これらがバランスよく存在することで腸内環境は保たれます。しかし、悪玉菌の割合が増えて腸内で有害物質を産生するようになると、腸だけでなく他の場所においても不調が生じてきます。
頭痛
腸内環境の悪化によって腸の動きが悪くなると、栄養が上手く行きわたらず、毒素がたまっていきます。すると毒素を処理する肝臓にも負担がかかり、血液の流れも滞り、酸素が十分に届かなくなります。それによって頭痛が生じる場合があります。
アレルギー
悪玉菌の作り出す有害物質は、腸に存在する免疫細胞に異常を起こします。その結果、アレルギーが引き起こされるのです。また、善玉菌にはアレルギーを抑制する働きがありため、腸内環境の悪化によって善玉菌が減ることは、アレルギーを抑制する働きを弱めることにも繋がってしまいます。
うつ
うつも腸内環境が影響するといわれています。幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は、脳で産生されますが、その前駆物質が腸で作られています。腸が汚れると前駆物質の産生量が減り、結果的にセロトニンの分泌量も減少します。セロトニンの分泌量が減ることでストレスを受けやすくなったり、やる気が起きないなど、うつ症状が現れるのです。
下痢、便秘
悪玉菌の増加によって有害物質が産生され、それにより腸のぜん動運動が良好に行われなくなると下痢や便秘が起こりやすくなります。便秘では、毒素が排泄されずに腸の中に停滞するため、さらに腸内環境が悪くなるといった悪循環に陥る場合もあります。
肌荒れ
腸が汚れると、肌荒れも起こりやすくなります。悪玉菌によって産生された有害物質は、腸管から吸収されます。そのまま血液を介して皮膚に運ばれると、肌のターンオーバーを阻害して肌荒れの原因となるのです。
腸を汚す「うどん」のNGな食べ方
ここでは、実際にどのような食べ方をすると腸を汚してしまうのかを紹介します。
NG①一味唐辛子、七味唐辛子
唐辛子は消化の早い食品であるため、消化の遅いうどんと組み合わせると、消化管の流れが驚異的に遅くなり、腸が詰まる原因となります。薬味として唐辛子を使うのはできる限り避け、ねぎやワサビ、大根おろし、ショウガなどを組み合わせるようにしましょう。
NG②カレーうどん
カレーには、消化の早い唐辛子が含まれています。薬味の唐辛子と同様に、消化管の流れを悪くするためカレーと一緒に食べるのは好ましくありません。
NG③天ぷらうどん
天ぷらすべてがNGなわけではありません。天ぷらに使われている具材の中で、かぼちゃ、ピーマン、ししとうには注意が必要です。これらの野菜は、うどんとの組み合わせが悪い食材です。一緒に食べることで消化管の流れを遅くし、腸を詰まらせる原因となります。
肉類、魚介類、その他の野菜については食べても大丈夫な食材です。
NG④うどんと果物を一緒に食べる
ゆず、かぼす、レモン、すだちなどは、うどんと組み合わせることが多い果物です。しかし、これらの果物と小麦の組み合わせは消化管に負担をかけるといわれています。腸を汚さないためには、これらの組み合わせは避けるようにしましょう。
まとめ
腸内環境を良好に保つために、うどんと一緒に食べる食品の選択は重要です。腸を汚す食べ物はできる限り避けるように心がけましょう。
参考:
『腸がすべて』 フランク・ラポルト=アダムスキー/著 東洋経済新報社
健康長寿ネット 「腸内細菌叢(腸内フローラ)とは」AUTHOR
古山有紀
大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。 出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く