「天使の羽」は美しい?だけど実は【肩甲骨の浮きすぎはNG】キレイで健康な背中になれる肩甲骨エクサ
キレイな背中の表現としてよく耳にする「天使の羽」。背骨の横に肩甲骨のラインがくっきり出ている背中を指す表現ですが、このラインが浮き出すぎている場合は肩甲骨が翼状しており、機能的に見るとNGなんです。
翼状肩甲骨とは
翼状肩甲骨とは、腕を上げる時に肩甲骨の内ヘリや下の方が浮き出てきて翼や天使の羽のように見える状態を指します。肩甲骨がくっきり浮き出るため、背中のぜい肉がなく綺麗な状態に見えたり、「肩甲骨はがし」という言葉があるように肩甲骨の動きが良いかのように思えたりしますよね。
肩甲骨は肋骨の上に乗っかっていますが、実は肋骨とはくっついておらず、肋骨の上を浮遊して沿うように動きます。肋骨のレールの上を滑らかに動いていると肩甲骨の動きが良い状態と言えるのですが、肩甲骨は浮遊しているため周辺の筋肉の影響をとても受けやすく、レールからずれるような感じで動きが悪くなってしまうことがあります。
翼状肩甲骨はまさにそれで、筋肉の弱化により肩甲骨が下方回旋しすぎていると言えます。放置していると腕の可動域が狭くなる、肩を痛める、肩こりを引き起こすなどの肩のトラブルを招きかねません。
翼状肩甲骨の予防・改善策
肩甲骨が翼状してしまう場合は、前鋸筋の弱化が考えられます。前鋸筋は肩甲骨を肋骨の上に安定させる代表的な筋肉で、腕を前に押し出す動作や手を遠くに伸ばす時に働きます。前鋸筋が弱くなると腕の重さを支えきれずに手を上げる時に肩甲骨が浮き上がってきて、肋骨のレールの上を肩甲骨が安定して滑れない状態になりかねないのです。
肩甲骨の内側から脇の下につく前鋸筋を鍛えるには、次にご紹介するエクササイズで自分の体の重さと重力を負荷にしながら、体幹と腕の動きを連動させていきましょう。
肩甲骨を安定させるエクサ
前鋸筋は腕を前に押し出す動作で強く働きます。四つ這いで行うことで適切な負荷をかけて鍛えて、安定した肩甲骨・綺麗な背中に手に入れましょう。
〈やり方〉
1)四つ這いになり、肘は伸ばしたまま胸だけガクンと床方向に落とす。
2)息を吐きながら、四つ這いの姿勢を崩さずに胸を床から遠ざけるように引き上げる。この時に脇の下に力が入り、肩や首のつまりがなくなればOK。
3)5~10回繰り返す。
4)四つ這いでつま先を立て、息を吐きながら両膝を床から2センチ浮かせて5カウントキープする。2~3回繰り返す。
▼ 詳しい動きを動画で確認したい方は、こちらからどうぞ ▼
AUTHOR
高山ゆかり
ヨガインストラクター。【姿勢と自律神経を整え健やかに】 をコンセプトに活動。長年の運動不足により体調を崩したことをきっかけにヨガを始める。ヨガに筋膜リリース、ピラティスを取り入れることで硬かった体がほぐれ、インストラクターの資格取得に至る。福岡市内のスタジオ、自宅にてヨガレッスンを行う。RYT200/チェアヨガ/ピラティスインストラクター/アロマテラピー検定1級。プライベートでは2児の母。
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