ほてる、ぼーっとする、動悸がする…etc.〈暑さからくる不調〉を整える東洋医学的セルフケア

 ほてる、ぼーっとする、動悸がする…etc.〈暑さからくる不調〉を整える東洋医学的セルフケア
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仁平美香
仁平美香
2024-07-28

毎日暑い日が続きますね。地域によっては40度近い日も。水分、塩分をこまめにとって、炎天下の屋外を避けるなど、熱中症対策をしっかりと行い、健やかに過ごしたいですね。東洋医学では、夏の熱い時期には心臓や小腸に特に負担がかかるとされていて、ほてる、ぼーっとするするなどの症状の他、不眠や動悸がする、消化不良をおこすなど様々な症状の原因となります。今回は、夏に疲弊する内臓をめぐらせるための経絡セルフケアと、暑さからくる不調を補う食事を紹介していきます。身体を労わるセルフケアで暑い夏を乗り切りましょう。

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今年も暑い夏となりました。今回は、東洋医学で暑い時期に特に不調になりやすい、心&小腸の経絡を巡らせるセルフケア&簡単にできるポーズと、夏バテ気味のときに摂りたい食べ物について紹介していきます。

暑い時期に病みやすい経絡セルフケア&ポーズ

【セルフケア1】 腕の前面の軽擦

1.片側ずつ行う。手のひら全体でわきの下の中央からスタートし、腕の内側から手のひらへとやさしく擦する。

2,最後に手の小指の爪の付け根を軽く揉む。2~3回繰り返し、片側が終わったら、反対側も同様に。

【セルフケア2】 腕の背面の軽擦

1,片側ずつ行う。まず、手の小指の爪の付け根を軽く揉む。

2,次に手のひら全体で手の甲から前腕の背面側を上り、肩甲骨の上をさする。

3,首筋をやさしくさする。

4,頬骨の下を指の腹でやさしく少し上に持ち上げるようにプッシュ。

5,耳のすぐ前あたりを指の腹でとらえて円を描くように動かす。

反対側も同様に行う。

【セルフケア3】 小指を意識しながら行うやさしいがっせき

1,膝を開いて座り、足裏を合わせて坐る。

*座り方のポイント・・・片方の脚を伸ばして、膝の位置にもう一方の足のかかとが来るようにして折り曲げ、伸ばしていた脚も、曲げている側の脚の角度に合わせて足裏を合わせて坐る。(がっせきのポーズよりも膝の屈曲が小さい座位になります)

2,顔の前に手をのばし、手のひらを自分側にむける。手の小指と小指を指先同士をくっつけて、1本のラインにする。

3,手を少し前に伸ばし、肩甲骨周辺のやさしい伸びを感じる。(腕全体で縦長の楕円形をつくります)

4,最後に背中を丸めていくイメージで上体を倒す(手指は床に触れていても、浮かしていてもOK)

5,くっつけている小指や肩甲骨などに意識を向けながら、5呼吸ほどキープ。

小指 心、小腸ポーズ

夏バテ気味のときにおすすめの食べるセルフケア

熱を冷ましてくれたり、食欲不振のときなど、暑い時期に食べたい食材を紹介していきます。

とうがん

まずは体の熱を冷ましてくれるとうがん。スープにしたりお味噌汁にいれたり。夏だけでなく、発熱して喉の渇きがあるときなどにもおすすめ。

梅干し

食欲がわかないときに。すりおろし生姜と一緒に。すぐに飲み込んでしまわず、できるだけゆっくり口の中で溶かすくらいの感覚で食べましょう。

すいか

すいかも熱さまし効果があります。 夏バテ中はもちろん、予防にも◎

大根

夏バテ時に下痢をしているときに。生姜と一緒に煮るのが良いでしょう。夏バテの下痢には苦味のある食材も◎

杏、らっきょう、きび、羊

暑さからくる不調が起きやすい時に五臓を補ってくれる食材

パイナップルやトマト、なす、きゅうりなど

温暖な地域でよくとれるものは身体の熱をさましてくれる傾向があります。

小豆やハト麦のお茶

むくみや過剰な発汗があるときに※

※適切な対応調節のための発汗量なら問題ないのですが、心臓が病んでいる、疲れているときにも過剰に汗をかくとされています。夏場は水分のとりすぎで、むくみが発生する場合も。むくみがあったり、人より過剰に汗をかくときは、利尿作用のある小豆やハト麦のお茶や、上記おすすめ食材で紹介したとうがん、すいかなどをとるようにしましょう。過剰な発汗は、心臓の不調が原因ではなく、更年期によるホルモンバランスによる発汗の場合もあります。

ちなみにうなぎは栄養価が高いので◎ではありますが、消化力が低くなりがちな夏の時期は、胃腸虚弱の方にはあまりおすすめできません。

暑い夏、セルフケアや夏の身体を整える食べ物で、健やかに乗り切りましょう。

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仁平美香

仁平美香

WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。



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